2025.4.19

【国際医療福祉大学SPH受験】企業人材にもたらす“疫学”の可能性と非医療資格者の邁進 - vol.15

    この記事では、医療機器企業で働く筆者が「突き抜けた専門性」を求めて国際医療福祉大学SPHへ進学した経験を綴っています。

    非医療資格者であるが故に自身の専門性に悩みながらも、リアルワールドデータの利活用スキルにキャリアの活路を見い出し、働きながら大学院へ進学することを決意。

    業務・家庭・研究活動の両立を模索しながらの大学院選びや、自ら学び続けるためのマインドセット。

    MPH取得後もプロフェッショナルを目指して邁進する筆者の軌跡は、MPH取得を目指している方だけでなく「学び直したい」という思いを抱くすべての社会人の背中を押してくれることでしょう。

    国際医療福祉大学SPH受験や講義、学費や給付金に関する情報も満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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    この記事のまとめ

    この記事を読むと分かること

    • 働きながらMPHを取得できる学校選び

    • 国際医療福祉大学SPHでの授業形態(2024年-2025年)

    • 働きながらでも公衆衛生学の学びを追求することは可能であること

    この記事は誰に向けて書いているか

    • 働きながらMPH取得をめざす方

    • 日々の業務と授業・課題研究の両立についてイメージしたい方

    • 国際医療福祉大学SPHの魅力について知りたい方

    MPHシリーズ

    • vol.1:【東大SPH受験】看護師から東大SPHへ - 志望から合格までの軌跡

    • vol.2:【ジョンズホプキンスMPH受験】TOEIC280点からのトップスクール合格達成

    • vol.14:【神奈川県立保健福祉大学MPH受験】無力感の先に見出した問い - 行動変容を支援する産業医の視点

    • vol.37:【聖路加SPH受験】海外留学に活きたSPHでの学び - 臨床を手放さずに挑み抜いた内科医の決断

      vol.51:【東北大学MPH受験記】救急救命士、被災当事者を経て東北大MPHへ:バヌアツ駐在中に挑んだ海外在住特別選抜の全記録

    • vol.33:【長崎大学MPH受験】海外経験ゼロの看護師が開いた、国際保健への扉

    執筆者の紹介

    氏名:匿名
    所属:医療機器企業・臨床開発部門 及び 国際医療福祉大学SPH
    自己紹介:理系大学院卒業後CROに入社(医療分野の資格は無し)。主に臨床開発・PMSの部署で15年以上勤務。自身のキャリアに専門性が少ない点で将来へ不安を感じていた。PMS部門にて製造販売後DB調査のプロジェクトに関わったことがきっかけで専門知識として疫学を学びたいと考え、現職の医療機器企業に転職後、40代でMPH取得を決意。記事執筆現在、フルタイムの勤務を続けつつ国際医療福祉大学SPH在学中M1。未就学児の父親でもあり仕事と講義受講と課題研究と子育ても並行している。

    編集者

    氏名:菊池祐介
    所属:mMEDICI株式会社
    専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

    監修者

    氏名:廣瀬直紀
    所属:mMEDICI株式会社
    専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究を専門とする。日本・グローバルの双方で活動したのちに、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

    SPHを受験しようと思ったきっかけ

    キャリア迷子の平凡なサラリーマン

    私は、新卒から15年以上、CROで臨床開発やPMS関連の業務(CRAやデータマネジメントなど)をしてきました。

    CROとは、スポンサーである製薬企業や医療機器企業からアウトソーシングとして主に治験(医薬品や医療機器の承認を取るために有効性・安全性を検証する臨床試験)やPMS(承認後に実臨床下での安全性・有効性を確認する調査)のプロジェクトを受託して、実務を執り行う業態です。
    
    CRAは、治験が規制要件に行われているかモニタリングする職種、データマネジメントは治験・PMSでデータ収集するためのデータベースを構築し入力されたデータの整合性を確認後、解析部門へデータを受け渡す職種です。

    大学・大学院は理系ですが生物系の学部・研究科のため、医療資格はありません。語学やプログラミングスキルなど人より秀でた自慢できる特色もありません。

    その時々の役割をこつこつこなしていくような、平凡なサラリーマン人生を送っていたので、キャリアの専門性に不安を感じてきました。

    平凡なサラリーマンでも突き抜けた専門性が欲しい

    臨床開発部門やPMS部門は仕事そのものの専門性は高いと感じますが、例えば医学知識であれば試験や調査を担う医師が、対象のcompoundの薬効薬理であれば研究部門などが本家本元のプロフェッショナルであり、プロジェクトごとの短期間の勉強・経験では太刀打ちできないと感じていました。

    (当然仕事はプロジェクトのゴールを達成することに意味があり、知識を競う場ではないので偏った考え方ではありますが)

    このようなナイーブな思いではありますが、自分の働く意義として何か「突き抜けた専門性が欲しい」という欲求がありました。


    「突き抜けた専門性が欲しい」背景は、大学・大学院時代にあるのかもしれません。

    私の出身大学は偏差値はあまり高くなかったのですが(同じ学校の方ごめんなさい)、所属した研究室は特色ある研究をしていて先輩方は独創的で唯一無二な研究成果を発表されていました。

    私自身は研究者の方向は目指せなかったものの、無名の大学出身でも「突き抜けた専門性」で勝負するジャイアントキリング的な?姿に憧れがあるのだと思います。

    臨床開発・PMSの部門内でいえば生物統計家が高い専門性のある職種にあたるかもしれませんが、新卒で配属される以外では未経験で異動・転職が難しく(自身の熱意や努力の不足という面もありますが)、もやもやを抱えたまま長年過ごしてきました。

    MPHという高い専門性の発見

    そのような迷いもある中で業務を続けていましたが、あるCROにてプロジェクトマネージャーとして製造販売後DB調査に関わる機会がありました。

    製造販売後DB調査とは、診療報酬(健康保険組合レセプトデータなど)、病院情報システムデータ(電子カルテデータ、DPCデータなど)、疾患レジストリデータなどを利用し、市販後の医薬品・医療機器の安全性・有効性の確認、副作用による疾患の発現状況の検出を行う調査です。

    このプロジェクトでは、統計解析部分は疫学専門家とプログラマが1から10までリードして進めてくれたため、私自身は規制要件対応と単なる事務係的な役割しか担いませんでした。

    当時は統計解析の議論に全く理解が追いつかなかったのですが、この分野を深堀すれば私でも「突き抜けた専門性」のキャリアで活躍できるのでは、と考えるようになりました。

    上で少し触れたように、臨床開発部門の生物統計家は参入障壁が高いですが、リアルワールドデータの利活用は近年注目されだした分野で、その時点からでも専門家を目指せそうに感じました。

    特に実臨床下で得られたデータを2次利用するケースでは、治験などと異なりデータの偏りや欠損などがあることから適切な処理や解析技術が必要です。

    また、利用するデータベースの特性も治験とは異なるので、臨床開発部門には無い知識です。

    きっかけとなった上記のプロジェクトでは調査のデザインから統計解析までを疫学専門家が担っていたため、この分野では疫学を修める必要があることを知り、MPHの情報にたどり着きました。

    MPHとリアルワールドデータ

    監修者の廣瀬さんのご経歴にもあるように、MPH(PhDも)を取得し企業の疫学専門家としてリアルワールドデータ研究をリードするというキャリアパスが製薬企業・医療機器企業にはあります。

    また、そういった人材はまだ供給が追い付いていない状況です。取り柄のないサラリーマンの私ですし、どこまで目標に近づけるかわからないのですが、これが求めていた「突き抜けた専門性」だと気づきSPHに進学した次第です。

    さらにSPHでは、医療経済学や医療技術評価など応用面での幅広い知識も得られ、キャリアの幅を広げることに役立つ期待もあります。

    リアルワールド活用人材(具体的な部門でいえば、安全性・PMS・Evidence Generation・Market Access)は需要も多く、今後も活躍の場が広がっていると感じています。

    なぜそのMPHを選んだか

    住宅ローンと子育て

    進学を決意したものの、子供も小さく住宅ローンもある身だったので、収入がほぼなくなる学生専業になることは選択肢にありませんでした。

    疫学を極めたい・公衆衛生を社会実装したい、そのために研究に全ての時間を捧げる、という生き方には憧れるものの、現実路線を選択するしかありません。同じようなジレンマを感じつつも、生活のため私と同じ現実路線を模索する方も多いと思います。

    仕事に加えて子育ての時間も確保するので、自分の可処分時間は少なくなります。進学しても、授業や研究の時間はこの少ない可処分時間から確保しなければなりません。

    自身が小中高の学生の時は、「勉強したい」というような殊勝なことを言えば親はもろ手をあげて協力してくれましたが、親になってからの「勉強したい」は必ずしも家庭の中の優先度が高いとは限らないので、パートナーとよく相談が必要です。

    私の場合は運よく奥さんもOKしてくれました。

    優先順位は「働きながら無理なく通える」+「研究内容」

    進学先選びにおいて、通学圏内(都内・首都圏)のSPHの情報を検索し、いくつかのオープンキャンパス(説明会)にも参加しました。

    日中授業のある学校も多い中、勤務時間後に授業が開講される学校に限定し、説明会等での情報を総合した結果、社会人受け入れ態勢が整備されている聖路加国際大学SPHと国際医療福祉大学SPHのどちらかを受験することに絞りました。

    最終的には、自身が行いたい研究分野を専門とする先生が国際医療福祉大学に在籍したため、こちらを選択しています。


    なお、その他の選択肢として海外大学院のDistance Learning(日本にいながらのオンライン受講)も考えられますが、私の情報収集能力では受験時に把握できておらず、入学後にそのような制度を知った状況でした。

    聖路加国際大学SPHとの比較

    ここで、都内の企業勤務社会人のSPH検討で必ず比較対象となる、聖路加国際大学に対してのメリット・デメリットを箇条書きにしてみたいと思います。

    ご注意いただきたいのはあくまで主観的な比較であることと、条件面での比較であるため最終的にはご自身の研究分野(指導教員の専門分野)で決める前提でご参照ください。

    国際医療福祉大学SPHのメリット

    • 学費が比較的安価

    • 入試における対策・準備の負担が軽い(2024年時点で聖路加の入試は英語で行われる・出願に推薦状が必要)

    • 授業が日本語のため難解な授業であるほど英語に比べ理解しやすい(聖路加では授業が英語)

    国際医療福祉大学SPHのデメリット

    • 科目等履修生制度がない(聖路加では入学前に科目単位で履修して入学後単位扱いになる制度がある)

    • SPHとしての歴史は比較的浅い・卒業生ネットワークが少ない

    • 英語力を鍛錬する機会が少ない(但し国際医療福祉大学SPHでも一部の授業は留学生と英語で受講可能)

    なお、学費の面は下記にご注意ください。

    残念ながら国際医療福祉大学SPHは2024年に専門職大学院に変更された影響で、公衆衛生専攻は初年度の学生が修了するまで専門実践教育訓練給付金は対象にならないとのことでした(2025年時点の募集要項では2027年入学以降が対象とのこと)。

    国際医療福祉大学大学院 募集要項

    https://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/admission/requirement/

    一方、聖路加SPHは教育訓練給付金対象となります(但し3年の長期履修は対象外)。私は業務と両立が辛くなった時のために長期履修も念頭にありましたので、学費面で聖路加SPHの長期履修かつ教育訓練給付金対象無しは厳しく断念しました。

    国際医療福祉大学SPHへも念のため長期履修3年で申し込んだのですが、1年前期で修了要件を2年で満たす目処が立ったので、その後2年に短縮しています。

    国際医療福祉大学SPHで働きながら学ぶ

    国際医療福祉大学SPHでは、平日の授業は全て18:00以降に開講(1コマ90分)されます。

    また、座学の授業はほぼオンラインでの受講で問題なく、MS Teamsを利用した授業となっています(たまに初回だけ顔合わせで登校してほしいといった先生の要望や、SPSSの実習で登校したほうがサポートを受けやすいという例外はあり)。

    私もほぼオンラインで自宅から受講しており、1年で登校した回数は数えるほど(10回以内)です。成田キャンパスご所属の先生も多いのでオンラインからの講義も多くあります。

    座学の授業は全て録画され後日復習可能ですが、出席確認の一環として、授業中出題された確認問題(当日の授業内容に関する数問のクイズや感想の記載)を授業当日中に回答・提出する必要があります。

    一方、必須科目でグループワークのある授業もごく少数あり(私の専攻として対象となるのは1科目のみ)、その授業は土曜日に行われます。

    国際医療福祉大学SPHでの課題研究

    課題研究については(専門職大学院になって以降)、フォーマルな修論フォーマットでなくてもよい形式です(少なくとも抄録と研究発表会での発表は必須)。

    課題研究の指導教員とのdiscussionは先生により形態は様々ですが、ゼミ形式で所属メンバーで月1回集まる形態や、1on1的に2~3週に一度オンラインで相談という形態もあるようです。どちらにしても、日程は生徒の都合を考慮して開催されることが多いと思います。

    指導教員とのdiscussionとは別に、合同ゼミという形式で土曜に1コマ分の時間でM1・M2合同で集まり進捗確認・議論する場もあります(オンライン可)。

    (※授業と課題研究については2024-2025年時点の情報ですので受験前に必ず事前相談でご確認ください。)

    入学後に感じたデメリット

    以下は個人的な環境にもよるもので、全体としてのデメリットではないのですが、柔軟な授業形態ゆえの難しさを感じる場面があります。それは横のつながりで、なかなか同級生と交流が持てない、という側面です。

    例えば、同級生にJICAの方や新興国で活動されていた方など、普段サラリーマンでは出会えないバックグラウンドの方がいらっしゃるのですが、ほぼオンライン受講のため現在入学から1年ですが挨拶しかできていない同級生が半数以上です。

    半期ごとの飲み会を企画いただくこともありますが、せっかく社会人として様々な経歴の方がいらっしゃるのにじっくりお話が聞けないのは残念なところです(自分から積極的にコミュニケーション・ネットワーキングしていけばよいのですが、家の都合でなかなか頻繁に飲み会に行けない・・・)。

    受験対策でやったこと

    試験科目

    2024年時点では以下のような構成でした。なお過去問は入手できません。

    専門科目試験:小論文 - 医学・公衆衛生学に関する基礎学力試験
    語学試験:英文読解 - 辞書・電子辞書の持ち込み使用を可とする
    個人面接:志望動機と希望する研究内容について

    統計学に関する知識は必要ありませんでした。専門科目試験について、疫学・公衆衛生学の書籍(入門書レベルのもの)を読んで臨みましたが、小論文の題材としては、医療・福祉に関する時事問題に対し賛成または反対の意見を述べるような構成だったと記憶しています。

    英語については辞書持ち込み可であることからあまり対策はしませんでした。大学入試の長文読解のような内容だったと記憶しています。一方応募の際、英語能力を証明する書類(TOEFL、TOEIC、IELTSなどの過去2年以内のスコア)が必要となります。

    上述の通り、おそらく他校(東大SPHや京大SPHといった受験者数が多い学校)に比べると対策というほどの時間・労力は少なくても問題ないと感じております。

    (※上記は2024年時点の情報ですので受験前に必ず募集要項と事前相談でご確認ください。)

    受験期に大変だったこと

    事前面談

    入試に応募する際には、必ず志望する分野の教員との事前相談が必要になります。PECOレベルまでではなくても大丈夫ですが、具体的にどのような方向の研究をしたいかイメージしておくとベターです。

    ただ、具体化できていなくても、事前相談の中でアドバイスをいただくことはできるので大丈夫です(私もできていませんでした)。

    入試の個人面接の際には、実施したい研究の意義などについて聞かれますので、事前相談後さらに自身の中で研究計画をもんでおく必要があります。

    (※上記は2024年時点の情報ですので受験前に必ず募集要項と事前相談でご確認ください。)

    入学前の基礎知識

    受験対策の項目で統計学に関する知識は必要ないと記載しましたが、入学後スムーズに統計関連の授業に入っていくためには、統計検定2級の勉強をしておいてもよいかもしれません。

    入学後、統計関連の講義は(共通科目を含めると)基礎レベルもあり充実していますが、2年しか時間がないので先んじて勉強しておくのもよいと思います。受験対策そのものに時間と労力がなくてよい分、予習として知識はあってもよいと感じました。

    受験生に伝えたいメッセージ

    公衆衛生を学べる素晴らしい環境

    国際医療福祉大学SPHは「国際保健・感染症学分野」「医療福祉政策・管理学分野」「疫学・社会予防医学分野」の3分野で構成されますが、どの分野でも素晴らしい実績の先生方がいらっしゃいます。

    「国際保健・感染症学分野」ではWHOのupper managementクラスを歴任された先生方が、「医療福祉政策・管理学分野」ではDPCや医療経済学の権威の先生方が、「疫学・社会予防医学分野」では有名なコホート研究をリードされた先生方が、親身に指導してくださいます。

    働きながらの限られた時間であっても、能動的に知識を吸収し、真剣に研究へ向き合えば大きな成果が得られます。働きながらMPHが取得できるか迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ国際医療福祉大学SPHを検討してみていただければと思います。

    人は易きに流れる

    授業や課題研究の形態で記載したように、社会人に優しい環境は一方で「楽できる」環境でもあります。このため、ともすると単に学位を得るために受け身で授業を受けるような易きに流れることに繋がりかねません。

    これは自戒を込めてですが、学生専業で授業と研究に時間を捧げている他学のSPH学生に劣らないよう、知識の吸収や研究への向き合い方を意識していく必要があると思います。

    また、研究を成し遂げるのは自己責任で自律した行動が求められます。

    企業勤めが長いと、例えば様々なプロセスにマニュアルが整備されていたり、ミスしてもシステムにFail Safeの設定があったり、何か忘れていても上長同僚からリマインドがあったり、組織全体で物事を進めていく仕組みに慣れてしまっています。

    一方で、研究は行き詰ったり問題が起こっても「知識不足」や「確認不足」はダイレクトに自分に返ってきます。

    先生方はとても協力的ですが、能動的にどう協力してほしいか論理的に説明する過程が必要で、企業組織とはマインドセットを切り替える必要があります。

    新たな悩み

    上記で働きながらMPHを取得するポジティブな面を記載してきましたが、2年間の就学ではプロフェッショナルを名乗れないと考えます。

    これはもちろん国際医療福祉大学SPHに限った話ではなく、どんな学問分野も2年という期間ではプロになる入口に立っただけと言えるのかもしれません。

    私のケースで言えば、目指す方向性は企業における疫学専門家などの方面ですが、卒業時点の知識と経験では会社が求める要件(Job Description)に到底合致していません。

    プロフェッショナルになるには今後も学び続けていこうと考えています。具体的には博士課程への進学が念頭にありますが、その場合は上述したような研究へのさらなる覚悟・マインドセットの更新が必要と考えています。

    以上、しがないサラリーマンがつらつらと偉そうなことを書いてきてしまいましたが、働きながらMPHを取得する際の情報収集の一助になれば幸いです。

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    MPHシリーズ

    • vol.1:【東大SPH受験】看護師から東大SPHへ - 志望から合格までの軌跡

    • vol.2:【ジョンズホプキンスMPH受験】TOEIC280点からのトップスクール合格達成

    • vol.14:【神奈川県立保健福祉大学MPH受験】無力感の先に見出した問い - 行動変容を支援する産業医の視点

    • vol.37:【聖路加SPH受験】海外留学に活きたSPHでの学び - 臨床を手放さずに挑み抜いた内科医の決断

      vol.51:【東北大学MPH受験記】救急救命士、被災当事者を経て東北大MPHへ:バヌアツ駐在中に挑んだ海外在住特別選抜の全記録

    • vol.33:【長崎大学MPH受験】海外経験ゼロの看護師が開いた、国際保健への扉