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【神奈川県立保健福祉大学MPH受験】行動変容を支援する産業医の視点 - vol.14

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【神奈川県立保健福祉大学MPH受験】行動変容を支援する産業医の視点 - vol.14

2025.04.13

臨床医として未解決なもやもやを抱え、産業医として日々感じる「無力感」を解決する糸口として神奈川県立保健福祉大学MPH受験を決意。

フルタイムの仕事を辞めずに、日々の診療や産業医活動を実践していく上で実践的な内容をMPHでは学ぶことができ、今後の人生を歩む上で一生ものの宝となる経験ができました。

そんな経験ができた神奈川県立保健福祉大学SHI(MPH課程)のメリットやデメリット、受験対策等を詳細にご紹介いたします。

医師だけでなく、ロールモデルが見当たらずキャリアに対する漠然とした不安を感じているすべての方に必見の記事です。

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この記事のまとめ

この記事を読むと分かること

  • 仕事と学業の現実的な両立について

  • MPH課程 入学後の興味・関心の拡がり方・拡げ方

  • MPH課程 卒業後の母校との関わり方

この記事は誰に向けて書いているか

  • コスパ・タイパよくMPHの学位取得をしたい方

  • 起業や新しい組織(NPOなど)の立ち上げを考えている方

  • 比較的新しい公衆衛生大学院がいろんな意味で大丈夫か心配な方

MPHシリーズ

  • vol.6:【聖路加SPH受験】基礎研究から製薬企業へ転身した薬学研究者のキャリアデザイン

  • vol.13:

    (前編)【UCSD MPH受験】海外MPH選択の最適解 - 内科医が挑んだカリフォルニア留学の全貌

    (後編)【UCSD MPH受験】海外MPH選択の最適解 - 内科医が挑んだカリフォルニア留学の全貌

  • vol.15:【国際医療福祉大学SPH受験】企業人材にもたらす”疫学”の可能性 - 業務と家庭、研究を妥協しない非医療資格者の邁進

執筆者の紹介

氏名:匿名
所属:産業医科大学第1内科、神奈川県立保健福祉大学大学院ヘルスイノベーション研究科、都内クリニック、医療法人所属の産業医
自己紹介:産業医科大学医学部を卒業後、リウマチ・膠原病内科を専門とし、大学病院・総合病院等で臨床医として勤務。臨床経験を活かし、DPCデータベース・多施設共同レジストリを利用した臨床研究を行い学位を取得 [博士(医学)]。臨床の専門性に加えて、主に中小の事業場での産業医活動(+健康経営支援など)も行う。
専門性:総合内科専門医、リウマチ専門医、産業保健、修士(公衆衛生学)、博士(医学)

編集者

氏名:菊池祐介
所属:mMEDICI株式会社
専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

監修者

氏名:廣瀬直紀
所属:mMEDICI株式会社
専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究を専門とする。日本・グローバルの双方で活動したのちに、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

MPHを受験しようと思ったきっかけ

産業医科大学を卒業後、数年間は母校の大学病院および関連病院にて臨床医として勤務しておりましたが、家族の事情により東京へ転居することとなりました。

転居後も引き続き、リウマチ・膠原病を専門として急性期病院に勤務し、専門医資格を取得しました。

ただし、卒後義務年限の関係(※産業医科大学の卒業生は、一定期間産業医として勤務するなど、いくつかの条件を満たすことで学費の一部返済が免除される制度があります。私の場合、約2,400万円が免除となりました)から、急性期病院を退職し、産業医としてのキャリアを歩むこととなりました。


病院で勤務していた頃は、エビデンスと臨床経験に基づき、目の前の患者さんの診療に全力を注いでいました。

来院された患者さんに対しては、適切に診断・評価し治療を行う一方、来院されなくなった方に関しては関与が難しく、「忘れる」しかないというマインドだったように思います。

リウマチ・膠原病領域は、疾患の特性や薬物療法の進歩もあり、糖尿病などと比べて、生活習慣が発症や増悪に与える影響が相対的に小さい診療科といえるかもしれません。

感染対策や紫外線対策といった療養上の注意点については日常的に指導を行っていましたが、食事や運動といった生活習慣への細かな介入を通じて患者さんの行動変容を促す機会は、それほど多くなかったように感じています(単に私自身が十分に指導できていなかったのかもしれませんが……)。


一方で、関節リウマチを中心に、生物学的製剤など高額な治療薬が登場し、治療費として毎月数万円がかかるケースも少なくありません。これまでの治療で十分な効果が得られなかった方に対しては、エビデンスに基づけばこれらの薬剤の使用が望ましいことは明白です。

しかし、金銭的な事情により治療に踏み切れない患者さんも一定数存在します。

このような現場を経験する中で、

  • 医療者が望ましいと考える治療が実施できない状況をどう打開するか

  • より良いShared Decision Making(共同意思決定)を実現するためには、どのようなコミュニケーションが必要か

といった問いが、私の中で臨床上の「モヤモヤ」として芽生えていきました。


治療方針を患者さんと一緒に検討し、最適な選択を行うことは、治療へのアドヒアランス(服薬遵守など)の観点からも極めて重要なテーマです。

近年では、高額療養費制度の見直しが国会で議論されており、仮に自己負担上限額が引き上げられれば、患者さんとの共同意思決定において、より多くの困難に直面する可能性があると感じています。

(後に「経済毒性」という概念があることも、MPH関係者との会話の中で知ることになりました。)


こうした臨床現場での未解決な疑問や葛藤を抱えつつ、私は複数の企業にて嘱託産業医としての勤務を始めました。

産業医の業務では、病気の診断や治療は行えません。代わりに、健康教育や保健指導、医療機関受診前の個別介入に加え、集団へのアプローチも求められます。

産業保健の現場でよくある経験の一つに、健診結果に重大な異常が見られるにも関わらず(例:HbA1cが10%以上など)、産業医からの受診勧奨に応じてくれない方への対応があります。

働く人々の健康を支えるために、ガイドラインやエビデンスに基づいた情報を、10〜30分程度かけて丁寧に伝えるよう努めていますが、時には以下のような壁にも直面します。

  • 「セミナー中にも関わらず、PCで他の作業をしている人が何人もいる……」

  • 「終了後に、誰からも反応がない……」

また、「経済産業省も”健康経営”を推進しており、プレゼンティーズムの改善が……」といった話をしても、目に見える反応は乏しいのが実情です。

急性期病院では見えなかった(あるいは見ようとしていなかった)世界が、そこには広がっていました。そして日々、産業医としての「無力感」を感じるようになっていきました。


ちょうどその頃、新型コロナウイルス感染症の流行が始まりました。産業医としての仕事を始めたばかりの私は、身近にロールモデルとなる上司や指導医もおらず、日常的なアドバイスを受ける機会も乏しい状況でした。

不安やもどかしさが募り、医療職としての自信を徐々に失っていったのです。


一方で、当時、膠原病の多施設共同コホート研究にお誘いいただく機会があり、私と後輩医師とで臨床研究に取り組み始めていました。

しかし、臨床研究に不慣れな私たちだけでは、論文化まで辿り着くことは難しいのではと感じていた折、幸運にも研究の主宰者である大学講師(現在は教授)のY先生からご指導いただく機会に恵まれました。

Y先生は、臨床医から大学院での基礎研究を経て、さらに公衆衛生大学院(SPH)で学ばれたご経歴をお持ちの方でした。

私にとって、SPHの卒業生と接するのは初めての経験でしたが、Y先生は出身大学や医局の垣根を越えて、非常に熱心にご指導くださいました。時には飲み会にもご一緒させていただくなど、親身に関わっていただいたことを今でも覚えています。


SPHについて、Y先生から詳しく伺う機会は多くはなかったものの、その存在を知った私は、自分なりに調べるようになりました。すると、医学部では学べなかった多様な講義があることに気づきました。

特に、これまで抱えていた「モヤモヤ」の解決に繋がるかもしれない科目(健康行動科学、ヘルスコミュニケーション、生物統計学、疫学など)に出会い、臨床や産業保健の場で、被支援者の適切な行動変容を促すための理論と知識を体系的に学びたいと考えるようになりました。

これまでのキャリアにおいて、明確なロールモデルが見当たらず、漠然とした不安を抱えていましたが、公衆衛生大学院という新たな学びの場で知識や視点を広げることで、自分が活躍できるフィールドも広がるのではないかという期待が生まれました。

そうした想いから、公衆衛生大学院への進学を決意しました

なぜそのMPHを選んだか

神奈川県立保健福祉大学には、健康行動科学やヘルスコミュニケーションなど、日々の診療や産業医活動に直結する実践的な講義があり、非常に有意義な学びを得ることができました。

中でも、某テレビ局の人気健康番組の元ディレクターによる特別講義は、まさに「目からウロコ!」の内容で、即座に自身の業務にも活かせる知見を得ることができました。(まさに「本当に試して◯ッテン!!」といった感覚でした。)

なお、本大学院は多くのSPH(School of Public Health)と異なり、「ヘルスイノベーション研究科(SHI:School of Health Innovation)」という名称を冠しており、官民が一体となって新たな挑戦をしている印象がありました。

当初は「なんとなくかっこいいかも?」という感覚もありましたが、以下に挙げるような現実的な理由から、進学を決意しました。

1.働きながら通える柔軟な学習環境

講義は平日夜(18:40~20:10、20:20~21:50)と土曜日に開講されており、基本的にはすべての講義がZoomによるオンライン受講が可能です(録画対応あり)。フルタイムの仕事を継続しながらMPHの学位取得が可能である点が、最大の魅力でした。

原則は対面講義ですが、体調や予定に応じてオンラインへの切り替えも可能で、修士論文の作成もオンラインで進めることができます。

私は自宅や職場から通学できる距離にあったため、できる限りキャンパスでの受講を心がけていました。他県から通う学生もおり、卒業まで一度も対面で会わなかったというケースもあります。

ただ、やはりキャンパスでの講義後に交わす教員や他の学生との雑談は、何よりの気分転換となりました。製薬会社勤務でキャリアアップを目指す学生も比較的多く、志の高い仲間と学ぶことができました。

キャリアを中断せずに通えるため、コストパフォーマンス・タイムパフォーマンスの両面で優れていると感じました。

2.英語の講義で語学力を鍛えることができる

学術論文の執筆に欠かせない英語力を強化する点でも、SHIのカリキュラムは魅力的でした。必修科目はすべて英語で開講されており、日常的に英語による発表やディスカッションが求められます。

そのため、自然と英語でのプレゼンテーションに対する抵抗感が減り、特にSpeaking力の向上を実感しました。

また、日本語を話せない?外国籍の教員も在籍しており、例えば私の場合はスウェーデン出身のT先生を修士論文の指導教官に選びました。日常的に英語で指導を受けることは、ちょっとした“プチ留学気分”も味わえる体験でした。

さらに、アジア圏を中心に海外からの留学生(例:ベトナム、アフガニスタンなど)が毎年数名在籍しており、彼らとの日常会話も語学の実践の場となりました。

ある飲み会では、アフガニスタン人の留学生に「日本は平和で経済的にも豊かなのに、なぜ少子化が進んでいるのか?」と質問され、しどろもどろになったことも印象に残っています。

3.学費が比較的リーズナブル

神奈川県立の大学であるため、神奈川県在住者は入学金が半額となり、学費も私立大学に比べて比較的安価でした。これも、SHIを選んだ理由の一つです。

また、最長4年間の長期履修が可能で、追加費用が発生しない点も大きなメリットです。大学によっては履修期間が延びると学費が増加するところもありますが、SHIではその心配がありません(特に社会人大学院生にはお勧めできます)。

2025年度入学生からは、厚生労働省の教育訓練給付金の対象にもなり、経済的な負担がさらに軽減される制度設計となっています。詳細は公式情報をご確認ください。

4.ヘルスケア領域におけるイノベーション志向のマインドと理論を学べる環境

漠然としたキャリア不安を抱えていた私は、自分自身でキャリアを切り拓いていくために、新しいマインドや理論を学ぶ必要があると感じました。

入試説明会に参加した際、「イノベーション」や「アントレプレナーシップ」をキーワードとしたカリキュラムに魅力を感じたことが、受験の後押しとなりました。

医療系大学ではあまり見られない「アントレプレナーシップ」「マーケティング戦略」などの講義が開講されていたことも、志望理由の一つです。

5.起業に向けた支援体制の充実

当時、具体的に起業を考えていたわけではありませんが、将来的な選択肢の一つとして、何らかの形で組織を立ち上げる可能性も模索していました。

SHIは大学院として起業支援にも力を入れており、すでに立ち上げられているNPO法人などの組織に対しても、内容に応じたサポートが受けられる体制が整っています。


このように、神奈川県立保健福祉大学のSHIは、実践的な知識の習得から英語力の強化、キャリアの継続性、学費面での安心感、そして将来の可能性を広げる多様な学びの場として、非常に魅力的な環境であったと感じています。

(続きはページの後半へ)

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入学後にわかった神奈川県立保健福祉大学大学院 SHI(MPH課程)のメリット・デメリット

メリット

【指導教官以外にも気軽に相談できる環境】

これはSHIに限らず他の大学院でもあるかもしれませんが、自身の仕事や研究に関して、指導教員以外の先生方にも相談ができる環境が整っていました

私自身、入学前から専門領域で研究や論文執筆を行っていましたが、在学中にはDPCデータを用いた臨床研究に取り組み、修士論文とは別に、生物統計学の先生に相談しながら論文化することができました。

論文化の際には、リバイス対応を含めて非常に丁寧なご指導をいただき、本当に感激しました。その先生は現在は他大学にご栄転されていますが、卒業後も引き続き相談に乗ってくださっています。

私はアカデミアで常勤しているわけではありませんが、専門分野での研究活動は細々と継続しています。ただ、研究を続ける上でモチベーションの維持には悩むこともありました。


そんな折、とある学会で「患者・市民参画(PPI)」や「コプロダクション」に関する話題に触れました。

自分の疑問点をResearch Questionに磨き上げ、論文化することは大事なことと思いますが、自身の研究成果が

  • 患者にどのような貢献をしているのか?

  • 医療者の判断支援以外に、社会にどのような形で還元されているのか?

という視点が欠けていたことに気づかされました。

ちょうどそのタイミングで、運良く?SHIに研究倫理やPPI・コプロダクションに精通した先生が着任されており、講義は未受講でしたが研究室を訪ねて相談させていただいたところ、快くアドバイスをくださいました。

卒業後も「PPI・コプロダクション」を自身の研究に活かすべく、SHIの教員のもとに相談に通っています。


見知らぬ専門家にいきなり相談するのはハードルが高いですが、母校であれば気軽に足を運べるのが大きな安心感です。

また、様々なバックグラウンドを持つ教員が揃っている点も、疑問をタイムリーに相談できる環境としてとてもありがたく、公衆衛生大学院ならではの魅力だと思います。

研究科長を含め、親身に話を聞いてくださる教員の方々の存在はとても心強く、職場や家庭以外に「もう一つの居場所(サードプレイス)」があるという安心感も得られます。


【単位取得後の講義を「聴講のみ」で参加できる】
必要単位を取得した後も、興味のある講義に出席だけする「聴講」が可能です(課題提出などは不要)。

講義担当の教員の許可が必要ですが、長期履修を活用することでより多くの講義を受講・聴講することができます。

学びたい講義は全部受けたい!でも課題提出はなるべく避けたい…」という意欲と効率性を両立させたい方には、非常に理解のある大学院だと感じました。

【海外へのスタディツアーの機会】
渡航費や滞在費は自己負担になりますが、年に数回、東南アジアやアメリカへのスタディツアーが開催されています。

教員も同行し、海外の研究機関との交流や現地での学びを深めることができます。

詳細はこちら
https://www.kuhs.ac.jp/shi/research/details_01098.html

【神奈川県の健康福祉政策担当者に提言を行う実践的な演習】
「政策立案・政策提案演習」では、神奈川県の現状や社会課題を題材に、教員や学生とともに解決策を検討します。最終的には、神奈川県庁の職員の前で政策提言を行うという実践的な機会も設けられています。

実際のポリシーメーキングのプロセスに触れることができる貴重な講義であり、神奈川県との連携があるからこそ実現できる内容です。

デメリット

【大学院オリジナルの研究リソースがやや限定的
比較的新しい大学院であるため、大学や神奈川県独自の研究データはまだ十分に整備されているとは言えません。また、教員の多くが他大学とのクロスアポイントで兼任しているため、研究リソースの面では課題もあります。

ただし、教員の中には東大・早稲田大など、前任地や兼任先でのリソースを活用可能な方もおり、研究テーマによっては十分に論文化できる体制も整っています。

神奈川県の政策シンクタンクとしての機能も兼ね備えているため、特に神奈川県の保険データベース(KDB)を活用したRWD研究などは修士論文のテーマとして選ばれることもあります。

自身の研究関心とリソースの相性については、入学説明会などで個別に相談するのがおすすめです。

【キャンパスまでのアクセスがやや不便】
最寄り駅(京急大師線 小島新田駅から徒歩15分)からもやや遠く、電車等の交通機関を利用しての通学は少々不便です。

【土曜日18時以降および日曜・祝日はキャンパスに入れない】
研究に集中したい二年目以降、休日にもキャンパスを利用したい場面が増えますが、SHIでは土曜18時以降および日曜・祝日のキャンパス利用ができません(当時)

私は講義外の時間も仲間と顔を合わせることで刺激を受けたいと思っていたため、平日夜などに時間を見つけてキャンパスへ通うようにしていました。

【SHI専用の図書館がないため参考図書が不足している】
本学(横須賀キャンパス)には図書館がありますが、SHIには専用図書館がなく、参考図書の蔵書数が限られている印象でした。

電子書籍(医書.jp、メディカルオンライン等)の利用は可能ですが、特に医学関連の専門書は不足していると感じることがあります。医学部が併設されていないため、専門書籍のアクセスに関してはやや不便な点もありました。

受験対策で取り組んだこと

私が受験した2021年当時は、神奈川県立保健福祉大学大学院(SHI)はまだ新しい大学院で、競争率もそれほど高くはありませんでした。そのため、特化した対策は特に行わず、必要最小限の準備に留めました。

ただし、英語の面接が実施されることは募集要項に記載されていたため、英語力向上には力を入れました


英語対策
出願にはTOEFL(iBT)、TOEIC(L&R)、IELTSのいずれかのスコア提出が求められました。私はTOEIC L&Rのスコアを提出し、受験前1か月ほど、TOEIC対策アプリ「abceed」を活用してスキマ時間に勉強しました。

正答率に応じて推定スコアが表示されるため、モチベーション維持にとても効果的でした。月額2,000円程度の利用料だったと思います。

また、SHIでは必修科目の全てが英語で行われ、選択科目も一部英語で実施されるため、入学後も一定の英語力が求められます。ただ、英語が得意でない学生も少なくなく、留学経験のある学生と協力し合いながら学ぶ雰囲気がありました。

入学選考の面接では、日本語・英語の両方で質問されました。経歴、志望動機、研究テーマなどについて英語での回答を事前に用意しましたが、当日は緊張もあり、うまく話せなかったことを覚えています。


「入学後も含めてどの程度の英語力が求められるか」というのはよく入試説明会でも質問がありますが、英語で論文を書くやる気と気力があれば何とかなると思います。

受験期に大変だったこと

医療従事者は皆そうだったと思いますが、当時(2021年)はコロナ禍真っ最中での受験準備でした。様々なコロナ対応で精神的に疲れている時期に準備を行うことになったことが大変であったように思います。

対面での説明会がようやく開かれるようになった時期と記憶しています。入学説明会でも在校生に話を聞く機会が限られていたように思います。教員も一部はオンラインでの事前相談となっていました。

新しい大学院で、在校生に知り合いもいなかったため実際の所どうなのかが手探り状態でした。 X (旧Twitter)で在校生がいないか探し、運良く在校生をみつけることができたので、DMを送って色々相談に乗っていただきました。

受験生に伝えたいメッセージ

自分の興味・関心が最優先だと思いますが、入学後に思いがけない御縁がつながり、自分の専門性や活躍の場が広がることもあると思います。

自分も新しい大学院で本当にこの大学院で大丈夫なのだろうか?と心配していたこともありましたが、入学してみると、教員や同期・先輩後輩との御縁ができることで、自分の考え方やものの見方が拡がったと思います。

全くの他分野から公衆衛生大学院に挑戦をしてこられる方や、仕事や子育ても終えた後に入学してこられる同級生もいて、年齢や自身の専門分野に関係なく学び続けるその姿勢に大いに刺激を受けました。

コスパよく学位が取れるという安易なことを書きましたが、学生は皆、SHIでの学びを自身のフィールドで活かしたい!社会貢献につなげたい!!という強い意思を持った方ばかりです。

お互いを尊敬・尊重しながら学ぶことができる環境に身がおけることのありがたさを感じた二年間でした。

二年間あっという間でしたが、やっぱりフルタイムで働きながらの社会人大学院生活はしんどいことも多いです!

仕事が想定外に忙しくなってしまい、学業に時間を割くことが難しくなることもありますし、家族との時間を確保することに悩む時もあると思います。

私自身はCOVID-19に罹患し、かなり身体的に辛い時期が約一ヶ月もあったりと、想定外の出来事に遭遇することもありました。


学業に集中しきれない時もありましたが、家族や同級生の支えがあって卒業ができました。卒業をした時におめでとう!と言ってくれる家族がいることは、本当に嬉しかったですし、大学を卒業した時とは違う達成感を味わうことができました。

仕事や家族のことを考えながら公衆衛生を学ぼうという決意を持って同じキャンパスライフを歩んだ同級生・先輩・後輩は本当に心の支えになりました!

家族でも職場でもないつながりは今後の人生を歩む上で一生ものの宝と言えると思います。

SPH、MPH課程に進学するのは何となくハードルが高いな…と不安に思っている方、自身のキャリアや見識を広めたい方には公衆衛生大学院への進学を強くお勧めいたします!

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