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【医療職の非臨床キャリア戦略論】SNSでは見えない、院外キャリアの光と影を映す - vol.2

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【医療職の非臨床キャリア戦略論】SNSでは見えない、院外キャリアの光と影を映す - vol.2

2025.06.23

最近、SNS上で、同じ医療専門職なのに自分が想像もしていないような職業に就いていたり、毎日のように論文採択や学会発表の投稿が流れてきて、思わず色々な感情が湧き上がる——そんな瞬間はありませんか。

「自分も色々な資格をとって大学院に進学して、同じ土俵に立ちたい」
「自分は今後のキャリアアップや待遇改善の見通しが立たない」

そう感じることは、決してあなただけではありません

本連載では、20代で50本以上の海外学術論文を執筆し、複数の学会賞を受賞しながらもそのキャリアを手放し、現在はビジネス領域で専門的な知見を存分に発揮している唯一無二な理学療法士である私が筆を執り、医療専門職が多様なキャリアでサバイブするための考え方を計5回に渡って示していきます。

医療職の非臨床キャリア戦略論:戦略コンサルタントが教える医療職の院外キャリアサバイブ術

vol.1:キャリアは「資格」ではなく「意志」で選べ
vol.2:SNSでは見えない院外キャリアの光と影を映す(本記事)
vol.3:医療職の病院外キャリアに不可欠な「三つのマインドセット」とは?

第2回では、知人や各種メディアを通じてなんとなく耳にする医療専門職の異業種キャリアについて、業種ごとの選択肢を細かく紹介します。

さらに、他のメディアでは語られることのない各業種における"裏側"にも踏み込みつつ、「あなたは、何を求めて働きますか?」という問いを通じて、異業種キャリアの関連性について解説していきます。

本稿を読み終えた時、きっと以下のような感情が湧き上がり、「医療専門職だから特別」という思い込みは薄れ、通常の職業選択と同様に、自分の人生に対する「覚悟」をもった「自己分析」の必要性を実感することでしょう。そして、異業種キャリア形成に関する解像度が一気に高まるはずです。

  • 「先人たちから聞いた話やSNSでは、キラキラしたところが切り取られていたが、見えていない部分がたくさんあると分かった」

  • 「まさに"生殺与奪の権を他人に握らせるな"(小学館『鬼滅の刃』第1巻」より)という言葉の通り、知人からの勧めだけで異業種キャリアを選んではいけないと感じた」

  • 「周囲の状況だけを見て思考停止せず、自分の人生は自分で決めようと決心した」


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この記事のまとめ

この記事を読むと分かること

  • 医療専門職にも多様な異業種キャリアの選択肢があること

  • それぞれのキャリアには「光」と「影」があるという現実

  • 「働く」に何を求めるかという自己の軸が重要であること

この記事は誰に向けて書いているか

  • 医療機関での業務自体は嫌いではないが、「このまま定年まで?」という漠然とした不安がある医療専門職の方

  • 異業種に関心はあるが、「資格を活かさずに働くことへの罪悪感」がある医療専門職の方

  • SNSでキラキラしているように見えるキャリアに何らかの違和感を感じている医療専門職の方

医療職の非臨床キャリア戦略論シリーズ

  • MPHホルダーのキャリアコンサルが“理論で導く自己理解”
     vol.1:「このままでいいのか」と悩むあなたへ

  • 戦略コンサルタントが教える医療職の院外キャリアサバイブ術
     vol.1:キャリアは「資格」ではなく「意志」で選べ
     vol.2:SNSでは見えない院外キャリアの光と影を映す(本記事)
     vol.3:医療職の病院外キャリアに不可欠な「三つのマインドセット」とは?

執筆者の紹介

氏名:匿名
所属:戦略コンサルティング・シンクタンク会社 マネージャー
自己紹介:博士(人間健康科学)。理学療法士免許を取得後、京都大学大学院で日本学術振興会特別研究員として大学院在籍5年間で50編以上(主著10編以上)の学術論文を執筆し、博士号を取得。その後、医療系大学助教、大手IT企業等を経て現職。 現職では、生活者の健康行動変容に係る事業化支援やマーケティング戦略立案・実証、健康まちづくりやデジタルヘルスの官民共創や社会実装支援等に従事。

編集者

氏名:菊池祐介
所属:mMEDICI株式会社
専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

監修者

氏名:廣瀬直紀
所属:mMEDICI株式会社
専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究を専門とする。日本・グローバルの双方で活動したのちに、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

はじめに

SNSの普及により、私たちは知りたい情報をリアルタイムで入手できる時代になりました。

とはいえ、学生時代から相対的に狭い人間関係の中で過ごすことが多い医療専門職にとっては、異業種キャリアにどのような選択肢があるのかを十分に知らない人もまだまだ多いのが現状です。

もちろん、本連載のキーワードである「サバイブ」は「笑顔で働くことができる」ことと定義しており、異業種キャリアのほうが優れていて魅力的だと一方的に主張するつもりは毛頭ありません。医療機関で働くことには、他の職業では得がたい魅力があります。

しかし、子どもの頃に「なんで勉強しなければいけないの?」と繰り返し問いかけては、親から「人生の選択肢を広げるためだよ」と何度も諭されたように、多様な異業種キャリアを知ることは、自分の人生の選択肢を広げるうえで、とても大切だと考えています。

限られた書面の都合上、網羅的ではありませんが、比較的多くの医療専門職が検討する以下4種類の異業種キャリアについて簡単に紹介し、それぞれの「明」と「暗」を構造的に整理してみたいと思います。

①研究・教育機関
②行政・公的機関
③民間企業
④その他(フリーランス、起業など)

多様な異業種キャリア①:研究・教育機関

まずは、博士号などの学位取得後に最も先に思い浮かびやすく、大学院進学者の大多数が意識する「研究・教育分野」における異業種キャリアの種類について紹介します。

研究機関(ポスドク含む)

主に、国立高度専門医療研究センター(通称:ナショナルセンター)や、医薬基盤・健康・栄養研究所などの国立研究開発法人を中心とした研究機関における研究員を指します。

とりわけナショナルセンターは、日本の医療研究分野において、特に国民の健康に重大な影響を与える疾患に関する調査研究、技術開発、医療提供を行うことを期待されており、国内外において先進的な研究に専念することができます。

例(順不同)
・国立がん研究センター(NCC)
・国立循環器病研究センター(NCVC)
・国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
・国立国際医療研究センター(NCGM)
・国立成育医療研究センター(NCCHD)
・国立長寿医療研究センター(NCGG)

大学教員(主に国公立大学の医学部、非医療系学部)

主に、旧帝大や地方国立大学の医学部における教授~助教などの教員ポストです。
近年では、教育・心理学や健康科学、スポーツ科学、理工学、社会学など、非医療系学部における教員ポストにも門戸が広がりつつあります。

「大学教員」と「養成校教員」を分けていることに疑問を持たれた方もいるかもしれませんが、特にコメディカル系学部においては、国公立大学と私立大学・専門学校では求められる業務スキルや知見が異なることが多いため、本稿では区別しています。

一方で、旧帝大や地方国立大学における医学部と非医療系学部の教員ポストは、ともに教育と研究の両方にバランスよく従事できる点で比較的業務内容が近しいと捉え、同じ括りで紹介しています。

例(順不同)
・旧帝大医学部看護学科
・地方国立大学医学部保健学科
・東京六大学教育・心理学部
・関関同立大学スポーツ健康科学部

養成校教員(主に私立大学・専門学校のコメディカル系学部)

主に、私立大学の医療系学部や専門学校における教授~助教などの教員ポストです。
世間一般では前述の「大学教員」と並列で扱われることが多い一方で、必ずしも博士号が必要とされない点では、比較的競争率が低い教員ポストとも言えます。

昨今のニーズから新設校も増えており、大学としてのブランドや競争力の強化を目的に、「国家試験合格率」や「就職率」などを重視する傾向があり、研究よりも教育に対する知見やスキルが求められるケースが多いです。

例(順不同)
・私立大学保健医療学部
・看護短期大学
・リハビリテーション専門学校

その他教育機関スタッフ

この業種は常時募集されていることは少なく、比較的稀なケースであることが多いですが、臨床経験や研究経験を活かし「大学職員」として業務に従事します。相対的には、常勤よりは非常勤職員としての募集が多いでしょう。

例(順不同)
・リサーチ・アドミニストレーター(URA:University Research Administrator)
・就職支援コーディネーター
・教育・キャリアカウンセラー

多様な異業種キャリア②:行政・公的機関

次に、医師・看護師・保健師・薬剤師など、特定の資格を有することが要件とされることの多い、行政公務員や公的機関における異業種キャリアの種類について紹介します。

中央省庁 / 中央官庁

中央省庁に入庁するには、原則として国家公務員試験の受験が必要です。
ただし、各省庁における医療・介護・福祉・ヘルスケアに関連する部局において、限られた枠ではあるものの専門性を要する人材を対象とした任期付きの中途採用枠が設けられています。
また、地方公共団体や民間企業からの出向枠が一部用意されていることもあります。

なお、医療・介護・福祉・ヘルスケアに関連する部局では現場経験や専門的な知見が重視されるため、某部局では職員の2/3が出向者で構成されているという噂もあります

例(順不同)
・厚生労働省:医政局、保険局、老健局
・経済産業省:商務・サービスグループヘルスケア産業課
・スポーツ庁:健康スポーツ課
・各庁技官・専門官

地方公共団体(都道府県 / 市町村など)

都道府県や市町村における健康増進や高齢福祉関連の部署では、各種法令に基づき保健師や栄養士などの配置が義務づけられており、公衆衛生に係る施策や保健所での各種指導などに従事します。

また、法令上の定めはないものの、地域包括ケアシステム推進の観点から、健康増進や介護・福祉に関する専門的な経験や知見を期待して職員を募集する部署も増加しています。
ただし、資格要件が設けられていない場合は、他の非医療職と同様に一般の公務員枠としての採用となります。

例(順不同)
・高齢者支援課
・健康推進課
・保健所、地域包括支援センター

その他(職能団体など)

各種職能団体では、国民への認知度向上や専門職の処遇改善に向けたロビー活動などを担うため、その団体における専門資格を保有することを要件として職員を採用しています。
実際の業務内容としては、広報や企画、総務的な業務に従事することが多いです。

例(順不同)
・三師会:日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会
・日本看護協会
・日本理学療法士協会、日本作業療法士、日本言語聴覚士協会

多様な異業種キャリア③:民間企業

医療専門職にとって、最も馴染みが薄い民間企業についても触れていきます。
令和6年6月時点で、国内の企業数(雇用者のいない個人経営の事業所を除く)は約232万社にのぼり、非医療職の通常の学生にとっては就職活動が「人生の一大イベント」ともいえるほど多様な選択肢が存在します。

ここでは、それらの業界・業種を網羅的に紹介するのは難しいため、医療専門職の先人たちが実際に活躍している企業群をベースに、筆者の独断と偏見で紹介します。

総務省統計局「令和6年経済センサス‐基礎調査 調査の結果」(令和6年度調査の速報)

大手IT企業、メーカーなどにおけるヘルスケア事業部

近年、大手のIT企業やメーカー、商社、金融機関などでも、本業のアセットと相乗効果を生むことを目的に、ヘルスケア関連の新規事業を次々と立ち上げています
そのような大手企業では、従業員の大多数が非医療職であり、臨床現場やアカデミアにおける感覚・経験・知見を持つ医療専門職は、貴重な存在として重宝されることが多いです。

職種例(順不同)
営業職、事業開発・企画職、技術・研究職

製薬・医療機器関連企業

製薬会社や医療機器メーカーでは、治験などを実施する臨床開発部門、自社製品の安全性管理を担う安全性部門、薬剤や医療機器の価値を高めるメディカルアフェアーズ部門などで、主に薬剤師を中心とした医療専門職が活躍する場があります。

また、臨床試験の実施などを請け負うCRO(Contract Research Organization)と呼ばれる企業において、臨床試験をサポートするCRA(Clinical Research Associate)やCRC(Clinical Research Coordinator)というポジションもあり、医師や患者とのコミュニケーションスキルが重宝されることもあります。

職種例(順不同)
研究職、営業職・MR、メディカルアフェアーズ職、CRA・CRC

コンサルティングファーム・シンクタンク企業(医療機関などの領域特化コンサルを除く)

コンサルティングファーム・シンクタンク企業では、健康・医療・介護福祉やヘルスケア・ライフサイエンス領域における民間企業や官公庁の課題解決や実行支援において、非医療職では体感できない臨床現場やアカデミックな感覚や経験、知見などを活かすことができます。

戦略ファーム、総合ファーム、シンクタンクなどに便宜上区分されることが多いですが、昨今の景気事情から民間企業支援のみでは安定した収益を得ることができず、官公庁プロジェクトに参画しシンクタンク的な役割を担う外資系ファームも増加傾向にあります。
なお、いわゆる病院経営コンサルティングファームは上記ファームとは全く別物とみなされていますので、本稿では紹介を割愛します。

職種例(順不同)
研究員、コンサルタント、アナリスト

ヘルステック・デジタルヘルス関連企業(主にスタートアップ企業)

近年では、医師や医療専門職が起業して、患者や医療機関・介護施設向けのデジタルソリューションを提供するスタートアップ企業が増加しています。
SNSなどで積極的に情報発信していたり、組織風土としても医療専門職の扱いに慣れていることも多く、異業種キャリアのファーストステップとして医療専門職に選ばれやすい傾向があります。

職種例(順不同)
営業職、CS職、事業開発・企画職、広報職、マーケター

その他①:健康・栄養指導員 / 相談員職種

保健師、管理栄養士などの特定の資格を有する医療専門職は、特定保健指導や公的保険外の健康・栄養相談員として、医療機関などでの経験や知見を直接的に活かすことができます

ただし、民間企業という営利組織における指導員、相談員としての役割が求められるため、リテンション率向上に向けたコミュニケーションスキルなどがより強く求められる傾向があります。
なお、特定保健指導のように法制度で資格要件が定められている場合とは異なり、いわゆる公的保険外におけるフィットネスやリハビリ、カウンセリング領域では資格要件が厳格でないことも多いです。

つまり、公的保険外ではリハビリ職にしか分からない知見やできない業務などは存在せず、必ずしも採用ニーズがあるとは限りません(利用者のモチベーション向上が得意なインストラクターやしゃべくりが上手い関西人などのほうがニーズがあることも多い)。

職種例(順不同)
CS職、専門職

その他②(世の中の全ての企業)

上記以外にも、非医療職の転職活動と同様に、全ての企業に門戸は開かれています
まさに資格や学位に縛られず、人生を通じた自らの興味や関心から、医療やヘルスケアとは全く異なる商品やサービス(住宅メーカーやスポーツ、ITサービス、広告、ディベロッパーなど)に関わることも、可能性としてはゼロではありません

職種例(順不同)
営業職、事業企画職、セミナー企画職、広報職、一般職

多様な異業種キャリア④:その他(フリーランス、起業など)

その他にも、NPO法人や一般社団法人を立ち上げてフリーランス的に活動するキャリアや、自ら新たな組織を立ち上げる起業キャリア(訪問看護ステーション開設、オンラインスクール・セミナー運営、領域特化型の個人コンサル、その他)も実例として散見されます。

しかし、これらは自らの「覚悟」や「ビジネスとしての活路」を独自で見出して開拓した道であり、一括りに表現することは、これから同様のキャリアを歩もうとする人にとっても、設立した先人たちにとっても望ましいことではないことを鑑み、詳述は割愛させていただきます。

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あまり語られない異業種キャリアの裏面

ここまで紹介してきた情報は、個人のSNSや各種ブログ、転職関連サイトでも解説されていると思いますので、あくまでも多様な選択肢を知るための前菜にすぎません
ここからが、本稿のメインディッシュです。

異業種キャリアには、医療機関での働き方とは全く異なる魅力があります。
例えば、

  • 「研究や学術論文執筆に専念できる」

  • 「自身の臨床経験や知見を、後世への教育者として活かすことができる」

  • 「テクノロジーを活用したヘルスケア領域の新製品やサービスに関わることができる」

といったポジティブな面は良く語られます。

しかし、「光」があれば「影」もあるように、本音で語ってくれるごく近しい知人からしか聞けないような留意点も山ほどあります
例えば、

  • 「社会を変えるために研究者を志したが、いつの間にか業績を埋めるための小粒な研究・学術論文執筆しかしていない」

  • 「表向きには中央省庁で政策に関わっていると公言しているが、任期付きなので立場も弱くコピー取りや電話対応などの事務・調整業務がほとんどである」

  • 「コンサルティング・シンクタンク企業に入ったものの、高学歴な非医療職に重要な業務が回っていき、これまでの経験や知見とはかけ離れた、議事録作成や会議体の運営・取りまとめしかしていない」

  • 「医療専門職が社長を務めるベンチャー企業にリファラル的に入社したが、労働環境や待遇面の伸びしろが見えず、大手企業への転職活動も連敗中である」

などはその一例でしょう。


これらのネガティブな話は、実際に働いてみないと分からないことの方が多く、「ガチャ」的要素が強いのも事実です。そのため、あまり過敏になり過ぎてキャリアの選択肢を狭めることは避けた方がよいと考えています。

とはいえ、これらの「光」と「影」は、先人たちが残してくれた異業種キャリアを歩むための貴重なコンパスです。
キャリアチェンジ後に「こんなはずではなかった」と感じる可能性を少しでも減らすことに寄与したい、という思いで紹介させていただきます。

なお、これまでに申し上げた通り、実際はガチャ的要素も多く、やや誇張表現が含まれている点にはご留意ください

多様な異業種キャリアの光と影

図1.多様な異業種キャリアの光と影 ※前述より一部抜粋

「"働く"に何を求めるか?」に応じた、選択すべき異業種キャリア

本連載では、人それぞれに異なる人生がある以上、有名大学や政府機関、大企業に所属したり、出世して高年収を得ることだけがキャリアの正解ではないと考えています。

  • 「年収を増やしたい」

  • 「これまで学んだ経験やスキルを活かしたい」

  • 「プライベート優先で、ワークライフバランスを確保したい」

  • 「世の中や社会を動かしたい」

  • 「格好をつけたい」

——どんな理由であれ、「自分が笑顔になれる」のであれば、それらはすべて正解のキャリアです。

そして本連載では一貫して、「自分が納得して働くことができる」「自分が笑顔で働くことができる」キャリアを、いわゆる「サバイブ」だと定義しています。

しかし前述の通り、異業種キャリアには多様な選択肢があり、それらの選択肢には先人たちのSNSや知人からの情報だけでは見えてこないような落とし穴が存在します。

例えば、「年収レンジはどの業界で働いているかで90%決まってしまうので、個人の自己研鑽ではどうにもならないことも多い」といった現実もあります。

そこで重要なのは、非医療職における就職・転職キャリア戦略と同様に、徹底した「自己分析」を行い、「覚悟」を持ち、「結局のところ、自分は何をしたいの?何を求めるの?」という問いに明確に答えられる軸を持ち、その軸に応じたキャリアを選択することだと考えています。


これまでに筆者が自分自身の経験やSNSや知人から得られた情報を総動員し、「あなたは、何を求めて働きたいですか?」という簡単なペルソナに対して、各異業種キャリアでどの程度満足感が得られるのかを図にまとめてみました

もちろん、組織ごとに文化や風土は千差万別であり、各業界における組織の立ち位置や"格"、職種や職位によってブレ幅が大きい点には留意いただきたいのですが、自分自身のキャリアと向き合い、「覚悟」をもって自己分析するためのきっかけになれば幸いです。

「"働く"に求めること」と多様な異業種キャリアのPros & Cons(プロコン)

図2.「"働く"に求めること」と多様な異業種キャリアのPros & Cons(プロコン)

ちなみに、筆者自身も「覚悟」をもって自分の軸を持つことができたのは、つい最近のことです。

元々、自分自身の性格やライフプラン、向き・不向きや強み・弱みなどを鑑み、学位取得前からキャリアの選択肢をおおよそ絞ってはいたものの、求められる「覚悟」や「スキルセットやマインドセット」への理解が不十分だったがために、右往左往しながらキャリアを歩むことになりました


これは因果推論でいう反実仮想(Counterfactual)モデルになりますが、もしタイムマシンを使って15年前の自分にこの図を見せることができるならば、より"笑顔になれる人生"を送ることができたのではないか、と苦笑いをしています。

本稿読者の皆さんには、異業種キャリアデザインに関する解像度が一気に上がり、ライフコースの早期から「サバイブできる(=笑顔で働くことができる)」ことを願ってやみません

参考)【疫学専門家監修】因果効果の基本を徹底解説 - 個人因果効果と平均因果効果の違いとは? - ゼロから学ぶ因果推論 vol.2

おわりに(第3回に向けて)

本稿では、医療専門職にとって「なんとなく耳にしたことがある」異業種キャリアについて、SNSや知人からの会話ではあまり触れられない裏面にあえてスポットライトを当てたうえで、「あなたは、何を求めて働きたいですか?」というシンプルなペルソナと、それを叶えられる可能性が高い異業種キャリアの選択肢について紹介しました。

本稿を通じて、以下のような感情が湧き上がり、異業種キャリアデザインに関する解像度が爆上がりしたのではないでしょうか?

  • 「SNSではキラキラしたところが切り抜かれているが、見えていないところがたくさんあると分かった」

  • 「まさに"生殺与奪の権を他人に握らせるな"の通り、知人からの勧めだけで異業種キャリアを選んではいけないと感じた」

  • 「周囲だけを見て思考停止せず、自分の人生は自分で決めようと決心した」

とはいえ、実際に異業種キャリアでサバイブする(=笑顔で働くことができる)ためには、様々なスキルセットやマインドセット、そして「覚悟」が求められます。

本連載は、第1回でも触れた通り、「これさえ押さえておけば、身に付ければ上手くいく」という「虎の巻」的なものではありませんが、第3回では自分のキャリアと本気で向き合うために重要となる、考え方の"鍵"となる視点を解説していく予定です。

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