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【論文執筆のためのAI活用術】最新AIで書く「論理的なIntroduction」作成ガイド - vol.1

【論文執筆のためのAI活用術】最新AIで書く「論理的なIntroduction」作成ガイド - vol.1

2025.06.30

研究や論文執筆に、生成AIを活用していますか?

「翻訳の代わりに使う程度」「文章の下書きを頼むくらい」「ChatGPTの無料版使ってるよ」という方が多いかもしれません。

しかし、そのポテンシャルを最大限に引き出せている方はまだ少数です。

この半年間での生成AIの進化は凄まじく、AIを研究に活かせる場面は飛躍的に増加した一方で、多忙な研究者が最新の活用法を日々追いかけるのは至難の業。

そこで、本連載では、臨床研究コンサルタントとして活動し、生成AIの活用ノウハウを日々発信する筆者が、研究者の皆様に最新・最強のAI活用術をお届けします。

記念すべき第一回のテーマは、論文の質を大きく左右する「Introduction(序論)」。学術ライティングの基本「パラグラフ・ライティング」に基づき、AIを使って以下の作業を効率化する具体的なステップを、プロンプト例と共に解説します。

①まとまりのないアイデアから、論理的な骨格を抽出する
②骨格をもとに、説得力のある文章を生成する

さらに論文を読むときのAI活用法として、Introductionの論理構造を可視化する方法まで網羅します。

研究の効率化はもちろん、査読者を唸らせる質の高い論文を目指す、すべての研究者に役立つ内容です。

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この記事のまとめ

この記事を読むと分かること

  • 生成AIを研究に活用する具体的な方法とその可能性

  • AIをアシスタントに、論理的で説得力のある文章を作成するテクニック

  • AIを使って複雑な文章の論理構造を可視化する方法

この記事は誰に向けて書かれているか

  • 生成AIを研究に取り入れて、論文執筆を効率化したい方

  • 読者の心を掴む、質の高い序論(Introduction)を書きたい方

  • ChatGPTやGeminiなど、最新のAIで何ができるのか具体的に知りたい方

論文執筆のためのAI活用術シリーズ

  • vol.1:最新AIで書く「論理的なIntroduction」作成ガイド Part1(本記事)

  • vol.2:最新AIで書く「国際ガイドライン準拠のMethods」 そのまま使えるプロンプトで簡単作成!! Part1

  • vol.3:最新AIで書く「図で魅せるResults」手書きメモが一瞬で図に!! Part1

  • vol.4:最新AIで書く「明快なDiscussion」リミテーションにおけるバイアスの整理方法 Part1

  • vol.5:最新AIで書く「投稿規定に沿った論文」確認作業をAIで時短!!

  • vol.6:最新AIで叶える「スマートな文献検索」最短ステップ

執筆者の紹介

氏名:わたヤク(SNSアカウント名)
所属:病院勤務
自己紹介:病院に勤務する傍ら、臨床研究支援組織にて研究コンサルタントとして活動する薬学博士。様々な臨床研究のデザインや統計解析に携わる。他、筆頭論文が国際的ながんサポーティブケア学会のガイドラインに引用され、自らもシステマティックレビュー委員としてガイドライン作成に携わるなど、研究活動や社会活動も積極的に行っている。その専門知識を活かし、臨床研究におけるAI活用の情報をSNSやブログで積極的に発信。𝕏アカウントは開設から100日で4,000フォロワーを突破し、ブログではAIを活用したデータ解析に関する記事で主要キーワード検索1位を多数獲得。AIと研究を繋ぐ第一人者として、mJOHNSNOWのセミナー講師も務める。
𝕏:https://x.com/ai_biostat
AI医療統計(ブログ):https://ai-biostat.com/
Note:https://note.com/ai_biostat

編集者

氏名:菊池祐介
所属:mMEDICI株式会社
専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

監修者

氏名:廣瀬直紀
所属:mMEDICI株式会社
専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の日本・グローバルにおいて疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究に従事。その後、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

1.研究・論文執筆に生成AIを使ってみよう

もはや無視できない、生成AIの驚異的な進化

最近、ニュースや職場、SNSなどで「生成AI」の話題をよく耳にしませんか?その理由は、AIの性能が私たちの想像を超えるスピードで進化しているからです。

2024年4月には、AIが日本の最難関である東京大学理科三類の入学試験で「合格水準」に達したというニュースが報じられました。

出典:AIが東大理科3類「合格水準」 25年入試、最低点を上回る(共同通信) - Yahoo!ニュース

出典:AIが東大理科3類「合格水準」 25年入試、最低点を上回る(共同通信) - Yahoo!ニュース

AIの進化は留まることを知らず、最近ではテキストだけでなく画像や音声も統合的に処理する「マルチモーダルAI」も登場し、私たちの仕事や生活における活用の幅を大きく広げています。そして、この進化の波は、研究や論文執筆の世界においても例外ではありません。 むしろ、生成AIは研究活動と非常に相性の良いツールなのです。

  • 文章生成・要約  → 論文の執筆、先行研究の読解

  • Web上の情報収集 → 網羅的な文献検索

  • プログラミング  → データ解析

生成AIを使いこなすことが、研究の質とスピードを左右する。そんな時代が到来しています。

もし、以前試して「期待したほど使えない」と感じたままアップデートが止まっている方は、ぜひ最新のAIを試してみてください。その進化にきっと驚くはずです。

AIの専門知識は不要。「やりたいこと」を伝えるだけでOK

一昔前のAIは、専門家が練り上げた複雑な指示(プロンプト)を与えなければ、良い結果を返してくれませんでした。しかし、最新のAIは推論力が飛躍的に向上し、私たちが「何をしたいのか」という意図を自然な言葉で伝えるだけで、的確に汲み取ってくれるようになっています。

OpenAI社のガイドラインでは、推論力の高い「Reasoning model」と言われる最新のAIの使い方について、以下のような推奨がされています。

  • 明確で具体的な指示を出す

  • 背景情報や文脈を伝える

  • 複雑な依頼には、手本となる回答例を示す

これって、普段のコミュニケーションでも無意識に実践していることですよね?「こんなことできるかな?」と思いついたアイデアを、難しく考えずにまずはAIに話しかけてみましょう。

どのAIモデルを選ぶべきか?

では、実際にどのAIを使えばよいのでしょうか。研究・論文執筆のような複雑なタスクには、ChatGPT o3、Gemini 2.5 Pro、Claude 4 シリーズといった、推論能力の高い高性能モデルをおすすめします。

表:筆者おすすめAIモデル

おすすめAIモデル

ChatGPTの無料プランで使えるモデル(ChatGPT 4o)は複雑なタスクには向いていません。一方で応答が早いというメリットがあるので、筆者は簡単な英訳や計算など単純なタスクに限定して使用しています。

無料で最高レベルのAIを使いたい方へのおすすめはGemini 2.5 Proです。Google AI Studio内で使用すれば、Googleアカウントの登録のみで無料で使用できます。

ただし、入力・出力がモデル改良のために人間のレビュワーを含めて利用される可能性があるため、機密情報の入力は避けましょう。

本連載の目的と今回のテーマ

本連載では、生成AIを臨床研究や論文執筆にどう活かすか、具体的な方法をIMRAD形式(Introduction、Methods、Results、Discussion)に沿って解説していきます。

記念すべき第1回は、論文の顔である「Introduction(序論)」です。Introductionは、研究の背景と重要性を読者に伝え、関心を引きつけるための最も重要なパートです。ここで少しでも論理に隙があると、読者は続きを読む気をなくしてしまいます。

今回は、AIを活用して「論理的で説得力のあるIntroduction」を書くためのテクニックをご紹介します。

2.Introductionをロジカルに書く方法

今回ご紹介するのは、𝕏で大変多くの方に反響をいただいた、AIを活用してIntroductionを読む・書く時に使えるテクニックです。140文字では伝えきれなかったノウハウを、この記事で余すところなく解説します。

AIを活用してIntroductionを読む・書く時に使えるテクニック

𝕏投稿『AIを活用してIntroductionを読む・書く時に使えるテクニック』
https://x.com/ai_biostat/status/1932033180837785846

論理的な文章の基本「パラグラフ・ライティング」を理解する

まず、AIに指示を出す前に、学術的文章の基本となる「パラグラフ・ライティング」という型を理解しておきましょう。
パラグラフ(段落)は、「トピックセンテンス」と「サポーティングセンテンス」という2つの要素で構成されます。

  • トピックセンテンス:パラグラフの冒頭に置き、その段落で最も伝えたい「結論・キーメッセージ」を記述します。

  • サポーティングセンテンス:トピックセンテンスの結論を支えるための「理由・具体例・補足説明」です。

このルールに沿って書くことで、主張が明確で論理的な文章になります。

パラグラフの基本骨格

図1:パラグラフの基本骨格

例えば、以下のような構成です。

近年、生成AIの進化は学術研究のあり方を大きく変える可能性を秘めている(トピックセンテンス)

これまで膨大な時間を要した作業を効率化し、研究者がより創造的な思索に集中できる環境を提供するためである(サポーティングセンテンス①)

また、人間の思考の限界を押し広げ、新たな科学的発見を加速させる「知のパートナー」となる可能性があるからだ(サポーティングセンテンス②)

このように、生成AIは単なる作業の代行者ではなく、研究者の知的な協力者として、学術研究の質とスピードを飛躍的に向上させる力を持っている(まとめ)

このように、まず結論を述べ、その後に理由を重ねていくのがパラグラフ・ライティングの基本です。

(続きはページの後半へ)

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3.AIを活用して、論理的な文章を実践する

それでは、先ほど学んだパラグラフ・ライティングを、AIを使って実践していきましょう。

今回ご紹介するプロンプトの出力例は全てGemini 2.5 Pro Preview(06-05)を使っています。

文章の「骨格」を抽出・整理する

いきなり文章を書き始めると、話題があちこちに飛んでしまい、結局何が言いたいのか分からない文章になりがちです。まずは、書きたいことの「骨格(=構成要素)」をAIに整理させましょう。

例として、以下のまとまりのない文章をAIで整理してみます。

【元の文章】

最近、研究の現場で生成AIが注目されている。論文の要約やデータ分析を高速化できるので便利である。

しかし、ハルシネーションという、AIが嘘の情報を生成する問題もある。プログラミングのコードを自動生成してくれる機能も研究者にとっては時間の節約になる。

倫理的な問題も考えなければならず、生成された文章の著作権は誰に帰属するのか、という議論がある。プレゼンテーション用の画像を生成するAIもあり、視覚的な資料作成が容易になった。

これからの研究者は、こうしたAIをうまく使いこなすスキルが求められるようになるだろう。だから大学も新しいルールを作るべきだ。

この文章を、以下のプロンプトでAIに整理させます。

【プロンプト例】

下記の文章からキーメッセージとその論拠を抽出し、2-3レベルの箇条書きで整理してください。
メッセージの一貫性を保つためキーメッセージは1つに限定してください。
余分な箇所は別で箇条書きにしてください。

{{ここに元の文章を記載}}

【AIによる出力結果】

・キーメッセージと論拠

・キーメッセージ
これからの研究者には、生成AIを適切に使いこなすスキルが求められる。

・論拠1
研究活動を大幅に効率化できるため論文の要約やデータ分析を高速化できる。プログラミングコードの自動生成により時間を節約できる。プレゼンテーション用の画像を容易に作成できる。

・論拠2
活用に伴うリスクや課題に対処する必要があるためハルシネーション(AIが嘘の情報を生成する問題)が存在する。生成物の著作権など、倫理的な問題への考慮が必要となる。
・余分な箇所
大学は(生成AIに関する)新しいルールを作るべきだという提言。

いかがでしょうか。雑多な情報が整理され、主張の核となるキーメッセージと、それを支える論拠が明確な「骨格」になりました。

英語で出力してほしいときは、プロンプトに「英語で出力してください」と含めるだけでOKです。

「骨格」から論理的な文章に仕上げる

骨格ができたら、次はAIに肉付けをしてもらい、パラグラフ・ライティングに沿った文章を生成させます。

【プロンプト例】

下記は論文のIntroductionのキーメッセージとその論拠です。パラグラフライティングを意識して1つのパラグラフを作成してください。

{{ここに先程作成した箇条書きの文章を記載}}

先ほどAIが生成した箇条書きの「骨格」を入力すると、以下のような文章が出力されます。

これからの研究者には、生成AIを適切に使いこなすスキルが不可欠となる。

その第一の理由は、生成AIが研究活動を大幅に効率化する可能性を秘めているからである。例えば、膨大な先行研究の要約や複雑なデータ分析を高速化できるほか、プログラミングコードの自動生成やプレゼンテーション用画像の作成を支援することで、研究者は煩雑な作業から解放され、より本質的で創造的な思索に時間を投じることが可能になる。

一方で、その活用は単なる利便性の享受にとどまらない。AIが事実に基づかない情報を生成する「ハルシネーション」のリスクや、生成物の著作権といった倫理的な課題も存在するため、研究者はその出力内容を批判的に吟味し、責任を持って利用する必要がある。

したがって、生成AIの恩恵を最大限に引き出しつつ、その潜在的な問題を回避するためには、技術的な操作能力と倫理的な判断力を兼ね備えたリテラシーが、現代の研究者にとって必須の要件と言えるだろう。

最初のまとまりのない文章と比較して、主張が一貫した、論理的で説得力のある文章に生まれ変わりました。

文章の論理構造を可視化する

このテクニックを逆に使えば、優れた論文のロジックを分析し、自分のスキルとして吸収することができます。論文を読んでいて「このIntroduction、すごく分かりやすくて説得力があるな」と感じたときに、ぜひ試してみてください。


方法は、先ほどのプロンプトを少し変えるだけです。

【プロンプト例】

下記の文章をパラグラフごとにトピックセンテンスとサポーティングセンテンスに分解し、2-3レベルの箇条書きで整理して。

{{ここにIntroduction全文を記載}}

今回は、精神疾患とCOVID-19の死亡リスクを調査した以下の論文のIntroductionを、パラグラフごとにトピックセンテンスとサポーティングセンテンスに整理してみましょう。

Schwarzinger M et al. Mental disorders, COVID-19-related life-saving measures and mortality in France. PLoS Med. 2023; 20(2): e1004134.

【AIによる出力結果】

第1パラグラフ

トピックセンテンス
既存の精神疾患は、COVID-19による死亡を含む重篤な転帰のリスクを高める可能性がある。

サポーティングセンテンス1:背景情報COVID-19パンデミックは、2020年から2021年にかけて世界で1800万人以上の死者を出した可能性がある。重症化の一般的なリスク要因には、高齢、男性、経済的困窮、既存の身体疾患がある。

サポーティングセンテンス2:精神疾患と死亡リスクの関連を示す研究結果あるメタアナリシスでは、何らかの精神疾患がある場合のCOVID-19関連死亡のオッズ比は1.31であった。別のメタアナリシスでも、同様にオッズ比1.38という結果が示された。

第2パラグラフ
トピックセンテンス:しかし、精神疾患とCOVID-19死亡率の関連を示した先行研究には、いくつかの限界点がある。

サポーティングセンテンス1:調査時期の偏り
多くの研究が死亡リスクの高かったパンデミックの第一波に実施されており、バイアスの可能性がある。

サポーティングセンテンス2:研究の不均一性
研究の設定、範囲、精神疾患の定義が研究ごとに異なっていた。関連性は主に気分障害と統合失調症によるもので、他の精神疾患カテゴリーや病院での分析は結論が不十分だった。

サポーティングセンテンス3:交絡因子の調整不足(最も重要な問題)
潜在的な交絡因子(併存する身体疾患など)の調整が、一貫しておらず不十分であった。このため、観察された関連性が、測定されていない交絡因子による見せかけのものである可能性が否定できない。

第3パラグラフ
トピックセンテンス:本研究は、フランスの全国退院患者データベースを用いて先行研究の欠点を克服し、既存の精神疾患とCOVID-19関連死亡率との関連を評価することを目的とする。

サポーティングセンテンス1:本研究のアプローチと強み
調査期間:パンデミックの複数の波を含む長期間(2021年8月まで)のデータを分析する。
代表性とサンプルサイズ:フランス全土の入院患者を網羅し、代表性が高く、十分なサンプルサイズで詳細な分析が可能。
交絡因子の調整:過去9年間の入院データに基づき、複数の潜在的な交絡因子を調整する。

サポーティングセンテンス2:本研究で検証する新たな仮説
精神疾患と死亡率の関連性の理由(ケアへの障壁、生活習慣など)は未だ明確ではない。本研究では、病院の医療体制が逼迫した際に、精神疾患を持つ患者が救命治療(ICU入室など)を受ける機会が他の患者より低かったのではないか、という仮説を検証する。

英語で出力してほしいときは、プロンプトに「英語で出力してください」と含めるだけでOKです。

このように、パラグラフごとにキーメッセージとそれを支持する根拠に分解することで、要点を素早く理解できるようになります。

それだけでなく、Introductionがどのようなロジックで構成されているのかが一目瞭然になります。自分自身で論文を書くときは、優れた論文の論理構成を参考にすることで説得力のあるIntroductionに近づけることができるでしょう。

4.研究・論文執筆に生成AIを使用するときの注意点

情報漏洩のリスクを理解する

ChatGPTやGeminiといった生成AIに、未発表の論文データや機密情報を入力する際には、情報漏洩のリスクが伴います。

AIサービス事業者は、ユーザーが入力した情報(プロンプトやアップロードしたファイル)を、AIモデルの学習や品質改善のために利用することがあります。

また、サービスによっては不正利用の監視などを目的に、人間のレビュワーが入力内容を確認する場合もあります。これにより、機密性の高い研究データが意図せず第三者の目に触れてしまう可能性もゼロではありません。

機密情報を扱う際は、入力データをAIの学習に利用させない設定(オプトアウト)が可能かを確認するなど、各サービスの利用規約やプライバシーポリシーを必ず確認しましょう。

共著者への確認を忘れずに

論文の著作権は共著者全員が共有するものです。

たとえ筆頭著者であっても、生成AIに未発表の原稿を入力する前には、共著者全員の許可を得ておくことをおすすめします。

AIの出力をそのまま使わない

生成AIの出力した文章を、そのまま論文に使用することは避けるべきです。例えば、大手出版社Elsevierのポリシーでは、生成AI技術の利用は人間による監視・管理のもとで行い、著者はその結果を慎重にレビュー・編集しなければならないことが示されています。

論文を投稿する際は、こうした各誌のルールを必ず確認してください。

また、文章の独創性も重要な課題です。特に論文の顔となる序論(Introduction)は、研究の新規性や重要性を伝え、読者の関心を引くための重要なパートです。

AIが生成する文章は無難で平均的なものになりがちで、あなたの研究ならではの魅力や熱意を十分に表現することは困難です。

最終的には、必ず著者自身の視点から文章を推敲し、練り上げる作業が欠かせません。

生成AIは、あくまでアイデア出しや構成案のたたき台として活用し、補助的なツールと捉えましょう。

5.まとめ

今回は、生成AIを活用して論文のIntroductionを論理的に「書き」、そして深く「読む」ための具体的なテクニックをご紹介しました。

①文章の「骨格」を抽出・整理する(材料の準備)
②「骨格」から論理的な文章を仕上げる
③文章の論理構造を可視化する

パラグラフ・ライティングの実践

図2:パラグラフ・ライティングの実践

その核心は、文章を「キーメッセージ(結論)」と「それを支える論拠(理由)」に分解し、構造化するというシンプルなアプローチです。

この方法がなぜこれほど効果的なのかと言えば、その土台が学術ライティングの王道である「パラグラフ・ライティング」に基づいているからです。

確立された手法だからこそ、誰が実践しても、論理的で説得力のある文章を作成できるのです。

今回の例のように専門知識やスキルも、生成AIと組み合わせることで、その価値を飛躍的に高めることができます。

「こんな分析もAIに任せられるだろうか?」「この作業を自動化できないか?」——そうしたアイデアが浮かんだら、まずは難しく考えずにAIに伝えてみてください。

最新のAIは、あなたの意図を驚くほど的確に汲み取り、強力なパートナーとなってくれるはずです。

本記事が、皆さんの研究活動を加速させる一助となれば幸いです。

𝕏では、研究に役立つTipsやAI活用の最新情報を日々発信しています。 ぜひフォローして、最新の情報をキャッチしてください。

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シリーズ一覧

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  • vol.1 最新AIで書く「論理的なIntroduction」作成ガイド Part1(本記事)

  • vol.2:最新AIで書く「国際ガイドライン準拠のMethods」 そのまま使えるプロンプトで簡単作成!! Part1

  • vol.3:最新AIで書く「図で魅せるResults」手書きメモが一瞬で図に!! Part1

  • vol.4:最新AIで書く「明快なDiscussion」リミテーションにおけるバイアスの整理方法 Part1

  • vol.5:最新AIで書く「投稿規定に沿った論文」確認作業をAIで時短!!

  • vol.6:最新AIで叶える「スマートな文献検索」最短ステップ

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