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【京都大学SPH受験】あの内定に、さよならを:文系学士が挑んだ医学研究科という道 - vol.25

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【京都大学SPH受験】あの内定に、さよならを:文系学士が挑んだ医学研究科という道 - vol.25

2025.06.19

大学4年の春。

文系学部に在籍していた私は、大学院受験準備と就職活動を並行して進めていました。IT企業からの内定もいただいていましたが、実務経験もないまま新卒でキャリアを始めることに、大きな不安がありました。

そんな時に出会ったのが、「専門性を武器にする」という考え方でした。
分野外の挑戦に迷いながらも様々な可能性を探り、自分の興味の向くままに行動を始めた結果、最終的には京大SPHへの受験を本格的に決意します。

この記事では、文系出身の私が、畑違いの医学研究科を目指してどのように準備を進めたかについて、研究室訪問の準備や、具体的な参考書、面接対策など、実際に取り組んだ内容を記録しています。

公衆衛生系の大学院に関心のある方や、分野外からの進学に迷っている方にとって、少しでも参考になる内容となれば嬉しいです。

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この記事のまとめ

この記事を読むと分かること

  • 京大SPHの具体的な受験対策

  • キャリアにおける「専門性」の重要性と価値観

  • 分野外からSPHに挑戦するプロセスと心構え

この記事は誰に向けて書いているか

  • 公衆衛生大学院(SPH)への進学を漠然と考えている方

  • 京都大学SPHのリアルな入試情報・雰囲気を知りたい方

  • 「専門性」や分野外への挑戦に関心のある方

京大SPHをもっと深く知りたいあなたへ

受験のかたちは人それぞれ。京大SPHを目指す歩みには、十人十色の物語と、それぞれに合った勉強法があります。

大切なのは、自分自身にフィットする戦略を見出すこと――それこそが、合格への鍵となるのです。

ここでご紹介する体験記は、受験に向けた思考と準備のヒントに満ちています。
これから進む道の羅針盤として、ぜひ他の京大SPH受験記もあわせてご覧ください。

執筆者の紹介

氏名:匿名
所属:京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻
自己紹介:他大学文系学部から京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻(京大SPH)に入学した。文系学部で学びつつも、個人的に強い関心を寄せていたのは生理心理学や神経科学の領域。実務経験なく社会に出ることへの不安と、「武器」となる専門性を身につけたいという思いから、分野外であることは承知の上で医学研究科への挑戦を決意。最終的に社会健康医学(SPH)の門を叩きました。現在は、日々新たな知識や多様な視点に触れながら、研究室に所属し、専門性を深めている。

編集者

氏名:菊池祐介
所属:mMEDICI株式会社
専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

監修者

氏名:廣瀬直紀
所属:mMEDICI株式会社
専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究を専門とする。日本・グローバルの双方で活動したのちに、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

SPHを受験しようと思ったきっかけ

1. 専門性への気づき
京大のオンラインオープンキャンパスに参加した頃。それは、私がIT企業2社から内定をいただき、進路について深く悩んでいた時期と重なります。

今振り返れば、あれは一種の内定ブルーだったのかもしれません。

実務経験や専門性が全くない状態でIT企業新卒としてキャリアをスタートすることへの、拭いきれない強い不安。

本当にこの会社でやっていけるのか、この決断で人生の方向性が決まってしまうのではないか、本当にこの選択が正しいのだろうか?本当にこんなことを思っていました。


そんな時、瀧本哲史さんの 『僕は君たちに武器を配りたい』 という本と出会います。

滝本哲史『僕は君たちに武器を配りたい』(講談社、2011年)

この記事を読んでくださっている方の中にも、この本を手に取ったことがある方がいらっしゃるかもしれません。

本の中で語られる「専門性という武器」という力強い内容は、当時の私の心に深く突き刺さりました。

「ああ、自分に足りなかったのは、これだったのか」と、まるで霧が晴れるように、長年の疑問に対する答えが見つかった瞬間でした。

この気づきが、私の中で「ちゃんとした専門性を身につけたい」という思いをはっきりと形にし、SPHという進路を真剣に考える大きなきっかけになりました。


2. 文系学部での葛藤と独学の日々
学部は文系で、学外では部活動に最も力を注いでいた大学生でした。

ただ、幼い頃からスポーツに親しんできた私は、日々のコンディションの変化に敏感で、「なぜ不調になるのか」「どうすればより良い状態を保てるのか」といった文系とは異なる問いに関心を持つようになりました。

その過程で、脳や心理、身体機能への関心が自然と高まり、生理心理学や神経科学の本を読むようになっていったのです。

こうした関心から、私は早い段階でこの分野の大学院進学も視野に入れるようになっていました。

結果的に基礎研究を選ばなかったのは、文系学部で未経験の私にとって、2年という短い大学院生活では成果を出すのが難しいと感じたからです。

最終的には、社会との接点が強い応用的な分野に魅力を感じ、疫学を学べるSPHの受験を決めました。


3. 教授からの思わぬ後押し
私が本格的に大学院への進路を検討し始めたのは、学部3年生の秋頃でした。時間的には、決して早くはありませんでしたが、まだ少し余裕はありました。

まずは、世の中にどのような研究領域が存在するのか、自分の目で直接確かめてみたいという思いが強かったです。そのため、大学院進学の検討にあたっては、初めからSPHや京都大学に限定することはありませんでした。

むしろ、情報学、心理学、脳科学といった、少しでも自分のアンテナに触れた分野の研究室を、所属大学や地域を問わず幅広く訪問しました。

その過程で、とある大学の情報系の先生からいただいたアドバイスが、私の進路選択における決定的な転機となります。

当時の私は、文系学部出身であることから、医学系の大学院に進む道は自分には縁遠いものだと、半ば諦めていました。

そんな私に対し、その先生は力強く背中を押してくださいました。

「専門分野という枠に、最初から自分を縛り付ける必要はない。本当に自分に合った場所、情熱を注げる場所を探しなさい」

それは非常にシンプルな言葉でしたが、固定観念に囚われていた私にとっては、まさに目から鱗が落ちるような、大きな意味を持つ一言でした。

このアドバイスで、「無関係」と除外していた医学研究科も、「挑戦できるかも」と初めてフラットに考えられるようになりました。

この言葉が直接的なきっかけとなり、それまで情報収集の対象にすら入れていなかった「医学研究科」に所属する研究室についても積極的に調べるようになりました。

そしてその先にあったのが、京都大学SPHのオンラインオープンキャンパスへの参加でした。

なぜそのSPHを選んだか

1. 経済的な側面
まず、大学院進学先を選ぶ上で、学費や生活費といった経済的な側面は、避けて通れない重要な検討事項でした。これは、私に限らず、多くの大学院進学希望者が直面する現実的な問題だと思います。

大学院修了後のキャリアプランや、それに伴う奨学金の返済なども考慮に入れると、学費や生活費が比較的高額になりがちな首都圏の大学院や、私立の大学院については、慎重に検討する必要があると感じていました。

その結果として、自ずと中部地区や関西圏に位置する国公立の大学院へと、進学先の候補が絞られていくことになりました。


2. カリキュラムの魅力
京都大学SPH(MPHコース)のカリキュラムには、私のような非医療系のバックグラウンドを持つ学生が、医学的な知識をしっかりと固めるために履修する必要がある科目が、複数用意されています。

その中でも、特に私の心を強く惹きつけたのが、「医学基礎Ⅰ」という科目でした。

この「医学基礎Ⅰ」という科目では、生理学、解剖学、神経生理学といった医学の根幹をなす分野の中から、自分の研究関心や将来の目標に合わせて一つを選択し、その分野の基礎を体系的に学ぶことができます。

これはまさに、学部時代から独学で強い興味を抱き続け、「いつか大学の講義という形で、専門の先生からしっかりと学びたい」と熱望していた私にとって、願ってもない絶好の機会でした。

生理心理学などに注力した基礎研究にも惹かれましたが、将来のキャリアを考えた際に、研究と社会の繋がりや健康への直接貢献を重視し、集団全体の健康課題にマクロな視点から取り組めるSPHを選びました。


3. 非医療系の私を受け入れてくださった
京大SPHを志望する決意を固めるうえで、オープンキャンパスでの経験は大きな転機となりました。

当時の私は、研究テーマもまだ漠然としており、自身のバックグラウンドが文系であることにも不安を抱いていました。それでも、オープンキャンパスでお話しした先生方や研究室の先輩方は、私の関心に真摯に耳を傾け、温かく応じてくださいました。

この経験は、異分野からの挑戦に不安を抱えていた私にとって、大きな安心感と勇気を与えてくれました。

特に印象的だったのは、私が医療・保健領域の専門ではないことについて、否定されることはなく、その背景を尊重してくださったことです。

事前面談やその後のやり取りを通じて、出願に進むことができたのは、私にとって本当に嬉しく、心強い出来事でした。

この一連の出来事が、京都大学SPHで学びたいという思いを、最終的に確信へと変えてくれたのです。

(続きはページの後半へ)

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受験対策でやったこと

1. オープンキャンパス

京都大学SPHの受験プロセスにおいて、私が特に特徴的だと感じ、そして最も重視したのが、「進学を希望する研究室の教員から、事前に受験許可を得る必要がある」という点です。

そして、その許可を得るための判断材料となるのは、主にオープンキャンパス期間中の研究室訪問での教員との対話である、と私は認識していました。

そのため、この研究室訪問には、特に念入りな準備をして臨みました。

まず、自分が「どんな研究をしたいのか」という方向性を具体的に考え、それをA4用紙一枚程度に言語化して持参し、これは後で非常に役立ちました。

当時は、まだ研究の方向性を一つに絞りきることができなかったため、確か四つほどの異なる研究テーマのアイデアや、それに対する自分の考えを記述していたと記憶しています。

このように事前に自分の考えを整理し、紙にまとめておくことは、訪問当日の先生や大学院生の方々との対話において、非常に大きな助けとなりました。

自分の考えを明確かつ簡潔に伝えやすくなりますし、それによって、より具体的で深いレベルでの質疑応答を展開しやすくなるからです。

結果として、限られた時間の中で、非常にスムーズで有意義なコミュニケーションを取ることができたと感じています。

私の訪問時には、他に紙媒体で同様の準備をしている方はいらっしゃらなかったように記憶していますので、これは決して必須の方法というわけではありません。

しかし、自分の考えを整理し、それを相手に効果的に伝えるための一つの工夫として、検討してみる価値は十分にあるのではないかと思います。

2. 英語

英語の試験に関しては、私はTOEICのスコアを利用して出願しました。

提出したのは、出願の約半年前(10月頃)に取得したスコアです。具体的な点数については、確か600点台であったと記憶しています。

正直なところ、目標としていたスコアには届かず、もっと勉強しておけば…という悔いは残りました。

しかし、当時は就職活動が本格化しており、さらに卒業論文の作成も佳境に入っていたため、なかなか英語の学習に集中的に取り組む時間を確保することが難しい状況でした。

限られた時間の中で、できる限りの準備をしたという形です。

3. 筆記試験

筆記試験の対策は、まず何よりも過去の試験問題を入手することからスタートしました。

幸いなことに、オープンキャンパスで研究室を訪問した際に、ご厚意で過去問を数年分いただくことができました。

加えて、研究室に在籍されている先輩方から実際に受験勉強で使用された参考書や、効果的だった勉強方法などについても、非常に詳しく、親身に教えていただくことができました。

基本的には、先輩方に推薦いただいた参考書を中心に勉強を進めました。

そして、学習を進めていく中で、自分自身の知識が不足していると感じた分野や、より深く理解したいと感じたテーマについては、自身で判断して追加の参考書を購入し、知識の補強に努めました。

筆記試験の対策は、大きく以下の三つの分野に分けて進めました。

  • 疫学

  • 感染症疫学

  • 医療倫理

これらについて、教材を使用した基本的な知識のインプットと、過去問を中心とした問題演習に集中的に取り組みました。


3-1. 参考書

3-1-1. 研究室の先輩からおすすめされ、使用した参考書
これらの書籍は、京都大学SPHの筆記試験で問われる知識の範囲や傾向を掴む上で、非常に大きな助けとなりました。非医療系であった私でも全体像を掴める書籍です。ただ、定義の理解に苦労した記憶があります。

この書籍は、疫学という学問をゼロから学ぶ初学者にとって、非常に網羅性が高いと感じました。疫学分野の勉強は、基本的にこの一冊を徹底的に理解し、自分のものにすることを目標として進めていました。

繰り返し熟読し、基本的な概念や研究デザイン、指標の計算方法などを、手を動かしながらしっかりと身につけるように努めました。

この書籍は、その名の通り感染症に関する問題に対応するための専門知識を深める目的で使用しました。

やや高度に感じる内容や専門的な内容も含まれていましたが、まずは細部にこだわりすぎることなく、全体像を掴むことを強く意識しました。

倫理というものが一体どんなものなのか理解する目的で使いました。
全体像を掴むために何度も回しました。

3-1-2. 個人的に追加で購入した書籍

私がこの書籍を購入した理由は、巻末に非常に充実した疫学・生物統計学関連の用語解説が付録として含まれているためです。

疫学や生物統計学の学習初期段階では、聞き慣れない専門用語の正確な理解に苦しむ場面が多々ありました。そのため、この用語解説は、知識が曖昧だと感じた時に参照して理解を深めたり、既習事項の確認をしたりするのに非常に役立ちました。


過去問を解いていて意味の分からない専門用語や、理解が不十分だと感じた概念が出てきた場合も、この付録を参照して集中的に勉強していました。用語の定義に不安がある方はおすすめです。

3-2. 過去問
オープンキャンパスの際に3年分の過去問をいただくことができました。過去問を解きつつ、ChatGPTを活用して解答の骨子を考える参考にしたり、想定問答の壁打ち相手として利用したりしました。

4. 志望動機・研究計画書

志望動機と研究計画書は、出願時に他の申請書類と一緒に提出する形式でした。何十枚にもなるような分量ではなかったため、オープンキャンパスで教授と相談して決めた研究の方向性を、そのまま記入した形になります。

面接で内容を問われることも想定し、あいまいな表現は避け、できる限り明確な言葉で記述するよう意識しました。

5. 面接

面接試験の事前準備としては、主に想定される質問項目とその回答内容を詳細にまとめた「問答集」の作成に力を入れました。

私は大学院受験と並行して就職活動も行っていたため、自分の志望理由やこれまでの経歴、強みや弱みを相手に分かりやすく説明することには、ある程度の慣れと自信を感じていました。

しかし、それでもやはり面接当日は、正面にずらりと並ばれた教授陣の姿を目の当たりにし、独特の緊張感に包まれたことを鮮明に覚えています。

志望理由について詳しく聞かれ、研究計画にはあまり触れられなかった記憶があります。もちろん、研究計画について全く触れられなかったわけではありませんが、それ以上に「なぜ?」という志望動機の部分を、様々な角度から繰り返し問われたことが印象に残っています。

受験期に大変だったこと

  • 就職活動との並行

大学院受験の期間を通して、私が最も精神的・時間的に負担を感じたのは、就職活動との両立でした。万が一、不合格だった場合のセーフティネットとして、就職活動を「しない」という選択肢は、当時の私にはありませんでした。

しかし、大学院入試という大きな目標に全神経を集中させて、就職活動を疎かにしてしまえば、もし不合格だった場合に卒業後の進路が白紙になるという、深刻なリスクがあります。

逆に、就職活動に時間とエネルギーを注力しすぎれば、本命であるはずの大学院入試の準備が不十分となり、合格の可能性を自ら狭めてしまう恐れもありました。

結局のところ、どちらか一方を諦めるということはできず、両方に全力で取り組むしか道はありませんでした。

「もしかしたら努力が実らず、両方とも失敗してしまうかもしれない」という不安が常に頭の片隅に付きまとい、精神的にはかなり追い詰められた厳しい状況だったと思います。

幸い、大学院の出願手続きが始まる前に、いくつかの企業から内定をいただくことができたため、この大きな不安は解消に向かいました。しかし、その内定を得るまでの期間は、本当に心身ともに大変だったと、今でも鮮明に記憶しています。

  • 卒業論文作成

大学院受験という大きな課題と並行して、学部生としての集大成である卒業論文の作成にも、多くの時間とエネルギーを投下せざるを得ませんでした。

私が所属していたゼミでは、学部3年生の年度末と4年生の7月という、比較的早い段階で研究の進捗状況に関する発表が必須とされていました。

体力的に厳しいのはもちろんのこと、異なるテーマや思考様式が求められる二つの作業の間で、非常に苦労した記憶があります。

受験生に伝えたいメッセージ

  • 感謝、そしてこの体験記が繋ぐもの

私が京大SPHに合格し、大学院生活を送れているのは、多くの体験記と、家族・友人・先生方からの多大な支援のおかげだと感じています。

このささやかな体験記が、かつての私のようなSPH受験生の力となり、不安を和らげ挑戦への一歩を後押しになることを願っています。

  • 一歩踏み出す勇気

もし、あなたが今、少しでもSPHやその学びに興味を持っているのなら、「自分には専門外かもしれない」「難しそうだ」といった壁を自分で作らず、ぜひ勇気を持って挑戦してみてください。

多様なバックグラウンドを持つ仲間たちと、「武器」となる専門性を追求し深める経験は、きっとキャリアを豊かにする、かけがえのない財産となると思います。

最後までこの記事をお読みいただき、本当にありがとうございました。皆さんの輝かしい挑戦を、心から応援しています。

コラム1:計画的偶発性理論とは

キャリア形成を考える上で、「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」という考えがあります。

この理論は、キャリアが偶然の出来事に大きく左右されることを示唆し、その偶然を積極的に活かすために五つの行動特性が重要だとしています(Mitchell et al.1999)。

1. 好奇心(Curiosity)
2. 粘り強さ(Persistence)
3. 柔軟性(Flexibility)
4. 楽観主義(Optimism)
5. リスクを取る(Risk-Taking)

この理論を踏まえ、私は次のように解釈しています。

自ら積極的に行動を起こすこと。それによって、人との出会いや新しい経験といった「偶然の出来事」を、より多く自身の周りに引き寄せられる。それが結果として、豊かなキャリアを築く上で非常に重要になる、ということです。

ですから、「関係ない」「ハードルが高い」と決めつけたり諦めたりせず、勇気を出して新しい世界へ飛び込んでみましょう。そうした小さな行動一つ一つが、もしかしたら思いがけないキャリアの扉を開く、大切な鍵になるのかもしれません。

参考文献:
Mitchell KE, et al.: Planned happenstance: Constructing unexpected career opportunities. J Couns Dev. 1999; 77(2), 115-124.

コラム2:『未来への投資としての「基礎学習」』

AIなど「先端技術」のトレンドは移ろいやすいもの。時が経てば今の技術は「先端」ではなくなるかもしれません。だからこそ、一時的な流行に左右されず、長く役立つ普遍的な基礎に目を向けることが重要だと考えています。

私自身もAIやデータサイエンス等を入学後、独自で学んでいます。そうした学びを通じて、社会健康医学系専攻(SPH)のような場で、知識を体系的に学び、実践的に研究できる環境の重要性を強く実感しています。

皆さんも、こうした基礎固めの機会を検討してみてはいかがでしょうか。

そこで得られる知見や思考の軸は、技術がどう変わろうとも、将来にわたって価値を生み出す「専門性」への確かな投資になると、私は考えています。

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  • vol.7:【京大SPH受験】パブリックヘルスと臨床実践の交響を求めて - 政策提言を志す救急集中治療医の不断の挑戦

  • vol.10:【京大SPH受験】患者に寄り添う集中治療の共通地平を築く - 疫学がもたらす臨床と研究の共創

  • vol.23:【京都大学SPH受験】6月から始める極限の合格戦略 - 直前でも諦めない、内科医が駆け抜けた2か月の挑戦

  • vol.24:【京都大学SPH受験】私は私が望む姿で生き残る、女性医師として

  • vol.26:【京都大学SPH受験】産婦人科医から製薬転職のリアル - 人生を変えたSPHという学び舎

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