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【東京大学SPH受験】看護実習でのモヤモヤから公衆衛生の道へ:介護現場の変革に挑戦するコンサルタントの原点- vol.21

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【東京大学SPH受験】看護実習でのモヤモヤから公衆衛生の道へ:介護現場の変革に挑戦するコンサルタントの原点- vol.21

2025.05.27

卒業後の進路や今後のキャリアに迷うことは、誰にでもあるのではないでしょうか。特に学生さんにとっては、無限の可能性が目の前に広がっているだけに、決断が難しいと感じる方も多いかもしれません。

私は看護学生でしたが、「絶対に看護師になる」という強い気持ちはなく、かといって他にやりたいことも明確ではありませんでした。

大学4年生になっても卒業後の進路が決められず、ギリギリまで悩み、最終的に東大SPHへの進学を決めました。

そのきっかけは、看護実習中に感じた「モヤモヤ」でした。

周囲は当たり前のように流していても、自分の中で引っかかることは、誰しも経験があると思います。そんなモヤモヤに向き合うことで、大切にしたいことが見えてくるかもしれません。

進路に悩む看護学生や、働き方に悩む医療職・介護職の方に向けて、私がどう進学を決め、SPHで何を学び、その後のキャリアにつなげたのかをお伝えします。

リアルな学生の悩み・迷いの一例として、これまでの経験が誰かの参考になれば幸いです。

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この記事のまとめ

この記事を読むと分かること

  • 自分の気持ちを見つめ直すことで、後悔しない選択ができること

  • 解決したいことや、モヤモヤしたことが原動力となること

  • 自分の専門性や苦手意識にとらわれ過ぎずないこと

この記事は誰に向けて書いているか

  • キャリアに悩んでいる看護学生の方

  • このまま臨床や介護現場で働き続けるか迷っている医療職・介護職の方

  • 東大SPHに興味がある方

東大SPHをもっと深く知りたいあなたへ

受験のかたちは人それぞれ。東大SPHを目指す歩みには、十人十色の物語と、それぞれに合った勉強法があります。

大切なのは、自分自身にフィットする戦略を見出すこと――それこそが、合格への鍵となるのです。

ここでご紹介する体験記は、受験に向けた思考と準備のヒントに満ちています。
これから進む道の羅針盤として、ぜひ他の東大MPH受験記もあわせてご覧ください。

執筆者の紹介

氏名:A. K.
所属:シンクタンク勤務
自己紹介:看護師・公衆衛生学修士。
東京大学看護コースを卒業後、東京大学大学院SPHに進学。介護・シニア領域をターゲットとするIT企業にデータサイエンティストとして数年勤務したのちに、シンクタンクへ転職。介護・シニア領域における調査・コンサルティングを専門とする。

編集者

氏名:菊池祐介
所属:mMEDICI株式会社
専門性:作業療法学修士。首都大学東京(現東京都立大学)・東京都立大学大学院を卒業後、病院勤務を経て専門学校・私立大学にて作業療法教育、地域共生社会の醸成に向けたリハビリテーション専門職の支援に関する研究に従事。現在は心身の健康とその人らしさの実現に向け、保険内外でのクライアント支援を展開している。作業療法の社会的意義向上を信念に、mMEDICI株式会社に参画。

監修者

氏名:廣瀬直紀
所属:mMEDICI株式会社
専門性:保健学博士・公衆衛生学修士。東京大学・東京大学大学院を卒業後、外資系製薬企業の疫学専門家として薬剤疫学・リアルワールドデータ研究を専門とする。日本・グローバルの双方で活動したのちに、全ての人がアクセス可能な一流の知のプラットフォームを作り、「知に繁栄を、辺野に豊穣を」実現すべく、mMEDICI株式会社を創業。

SPHを受験しようと思ったきっかけ

進路の悩み

大学4年生の春、私は進路に悩んでいました。

看護学生でしたので、もちろん「看護師になる」という選択肢もありました。看護実習は面白かったですし、看護師になれば就職に困ることはなさそうだ、という気持ちもありました。

ただ、本当に自分は看護師になりたいのか、自信がありませんでした。

看護師になる以外の選択肢も検討したいと思い、就職活動もしていました。すると、世の中には様々な角度から健康に向き合うヘルスケア企業がたくさんあることを知りました。目移りしつつ、興味のまま数社を受け、内定をいただいた企業もありました。

それでも、企業就職をして臨床現場から一度離れてしまうと、もう臨床現場に戻ることは難しいだろうとの考えから、企業就職の決断もできずにいました。

今思えば贅沢な悩みですが、当時の私は興味が広すぎて絞ることができず、うだうだと決断を先延ばしにしていました。

きっかけ

そんな折、看護実習で訪れた介護施設で、印象的な場面がありました。

入所者の多くが共用スペースに集められ、車椅子に座ってタオルたたみなどの手作業をしていた時でした。

車椅子から立ち上がろうとした高齢者(Aさん)に対し、「勝手に立ち上がらないで!」と介護士からキツめに声がかかりました。

その声にびっくりした様子で、車椅子に座り直し、うなだれるAさん。周りは何事も無かったように黙々と作業を続け、気まずい静けさが残りました。

きっとその光景は、その介護施設にとっては日常で、そして全国の多くの介護施設でもよくある場面だったと思います。

「勝手に立ち上がらないで!」という言葉の裏には、忙しくて介護士の手が回らない状況で、勝手に動き回られて転倒でもされたら大変だ、という介護士側の事情があります。

というのも、高齢者にとって転倒は、骨折などのケガにつながりうる重大な事故です。そのまま寝たきりになることもありますし、介護士の不注意として訴訟に発展することもあります。そのため、介護施設では転倒が起こらないように神経をとがらせているのです。

また、介護士は何人もの高齢者を同時に見なければならず、また介護記録の作成などの仕事もしなければなりません。高齢者に寄り添ったケアがしたいと思っても、人手不足のなかでは叶わないことも多いです。

さらに、介護施設の入所者は(Aさん含め)認知機能が低下している方が多いため、一度お伝えしただけではすぐに忘れてしまったり、よく理解できていないこともあります。きっとAさんは過去に何度も同じような注意をされていて、介護士もイライラしてしまっていたのかもしれません。

このような複合的な要因があるなかで、現場の工夫でそれを解決することには限界があります。入所者に多少の我慢を強いることは仕方がないことなのかもしれません。

特に人手不足は介護現場の大きな課題ですが、その背景には、介護報酬(サービス価格のようなもの)が法律で決まっているため職員の給与を上げづらい、体力の必要な仕事で職員の負担が大きい、といった課題があります。これらも、現場の工夫で何とかするのは難しいことです。

高齢者に笑顔で過ごしてもらいたい、という思いを持って働いている介護職はたくさんいるだけに、人手不足で高齢者に寄り添ったケアができないという課題に、やるせなさを感じました。

また、(今思い返すと、介護現場でろくに働いたこともない学生が何を偉そうに…という感じがしますが)当時の私の目には、介護現場は介護士の匙加減で、ケアの質が担保されていないようにも見えました。

当時(10年近く前)は「科学的介護」という言葉が出てくる前の時期でもあり、医療と比較すると介護は遅れているように感じました。

介護現場で高齢者がより質の高いケアを受けられ、同時に介護職の負担を減らすような仕組みが作れないだろうか。ちょうど進路に迷っていた時期に、そんな課題意識を持ったことをきっかけに、MPHへの進学を考えるようになりました。

決断

MPHの進学に興味を持った後も、しばらくは他の選択肢を捨てきれずにいました。

企業就職はMPH修了後でもできますが、看護師として経験を積むという選択肢は、学部の看護コース卒業直後しか選択できないかもしれません。

看護師としての実務経験があれば、厚生労働省で看護系技官になり、介護現場の課題解決に国政の立場から携わることができるかもしれない。

MPHへの進学も、看護師として数年働いてからの方が、現場感覚が得られて、より良い研究ができるかもしれない。

でも、そんな風に考えているうちに、自分は看護師としての経験を、次のステップに進むための踏み台としか捉えていないことに気づきました。

そんな気持ちで、患者さんに対して大きな責任のある看護師という仕事を、やっていけるのだろうか。

20代という、仕事にもっとも打ち込めて、吸収力も高い貴重な時期を、踏み台としか捉えていない仕事に費やして良いのだろうか。

そうした疑問を抱いたことで、私にとって看護師として働くという選択肢は無くなり、MPHへの進学に心が決まりました。

なぜそのSPHを選んだか

所属していた学科から東大SPHに進学する人が毎年数名いたので、情報が手に入りやすかったという事情もあり、大学院の検討当初より東大SPHへの進学が第一候補でした。

一方で、海外の大学院への漠然とした憧れもあったため、海外のMPHについても情報収集していました。

ところが調べれば調べるほど、海外の大学院は私にとってはハードルが高く感じられました。受験の対策、英語の環境、学費や生活費など、海外と国内では大きな差があります。ただの憧れで進学するには、私にとっては荷が重すぎました。

そこで、大学院で何を学びたいのか、修了時にどのような状態になっていたいのか、改めて見つめ直しました。

私の場合は、日本の介護現場の課題を解決したいという思いがありましたので、海外の大学院へ進学する必要性は低いと考えました。

また、修了後の進路は企業への就職を考えていたので、その観点でも国内の大学院の方が都合が良いように思いました。

そして、国内の大学院のなかでは、東大SPHは研究室選びが入学後であることを魅力に感じ、受験を決めました。学生で現場経験が乏しく、興味も広かった身としては、講義を幅広く受けられる環境も有り難かったです。

受験対策でやったこと

東大学内からの進学でしたので、試験科目についてはほとんど授業で学んでおり、基礎はできている状態でした。

また、大学院進学を決めた時期が遅かったため、受験対策に充てる時間はあまりありませんでした。

そこで、まず過去問を解き、自分に不足している分野を見定め、苦手を潰していく形で試験勉強を進めました。

特に統計学は苦手意識があり、自分ひとりで勉強すると効率が悪いと感じましたので、統計学が得意な友人に教わることもありました。

また、過去問を解く際には、解答の仕方や時間配分に慣れることを意識しました。

受験期に大変だったこと

看護実習や卒論などの学生生活との両立が大変でした。

特に看護実習は、試験勉強を理由に手を抜くようなことはしたくないと思っていたので、実習期間は試験勉強をセーブしていました。

また、進学か就職かギリギリまで迷い、就活や国家公務員試験の受験も並行して行っており、土曜はアルバイト、日曜はサークルという生活をしていたので、試験勉強にあまり時間をかけることができませんでした。

そこで、いかに効率よく受験対策を行うか、ということを常に意識していました。

振り返ると、もう少し早くから進路の選択肢を絞り、リソース配分を調整できると良かったように思います。

(続きはページの後半へ)

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東大SPHでの学び

東大SPHで過ごした2年間で、とても多くのことを学ばせていただきました。その中でも、その後の私のキャリアに多くの影響を与えてくれた学びを、少しご紹介します。

多様な役割や視点

東大SPHでは、公衆衛生に関わる様々な領域についての講義を、その領域の第一人者とも言える方々から直接学ぶことができます。

アカデミアで第一線でご活躍されている先生方はもちろんのこと、政策に携わる方、起業された方、グローバルに活躍されている方、など本当に多様な方々から熱いお話を聞くことができます。

私は学部生の就活の時に様々な企業を見て、視野を広げたつもりになっていました。しかし、第一線の方々から、背景にある思いや苦労したこと、現在挑戦していることなどを直接お聞きして、自分が見知っていたのはほんの一部だったと気付かされました。

また、多様な役割や視点に触れられたことで、例えばある患者さんの状況を分析する際にも、病気や生活上の困りごとといった看護の視点に加えて、地域の課題や制度上の課題なども多層的に考えることができるようになりました。

この多様な立場や視点を理解することは、現在シンクタンクで国の政策に関わるなかでも、重要であると感じています。

例えば、政策などの検討を行う時には、多くの先生方や有識者のご意見を取りまとめる必要があります。その際、アカデミアの方とビジネスサイドの方など、それぞれの立場で考え方が異なり、意見が対立してしまうことがよくあります。

そのような時に、どちらかの立場を支持するのではなく、両方をよく理解し、フェアな立場で議論を整理することで、折衷案を検討しやすくなることがあると感じています。

様々な立場の方を考慮しなければいけないことは、正直面倒くさいと思う時もあります。しかし、SPHで多様な方に出会い、それぞれ考え方は違えどパブリックヘルスの志は同じであると知ったことで、それぞれの意見に誠実に向き合うマインドが育成された気がします。

介護の奥深さ

何かを研究しようとする時、その対象をよく定義する必要があります。

私の場合は、介護現場でのケアの質を高めたいと思ったことがSPH進学のきっかけでしたが、「ケアの質」とは何か、自分でうまく言語化できていませんでした。

介護士の介助スキルやコミュニケーションスキルももちろん重要ですが、それだけではない気がします。

人手不足が解消されて、時間にゆとりができれば全てが解決されるかというと、そう単純でもない気もします。

私の現場経験が足りないせいでもありますが、介護には多くの側面があり、本質を掴むのが難しいように感じました。

また、アウトプットの定義も介護領域では曖昧です。

医学であれば、患者さんの病気が治ることや余命が延びることが、分かりやすいアウトプットとしてあります。

一方で介護の場合、より質の高いケアを受けることにより期待されるアウトプットは何でしょうか。

クオリティ・オブ・ライフ(QOL)や日常生活動作(ADL)の改善は期待されるかもしれません。

でもその改善は、明確に測定可能なものでしょうか。改善が見られたとして、その主な要因は介護の質であると断言できるでしょうか。

いざ、リサーチ・クエスチョンを立てようと突き詰めて考えると、介護の質というものの奥深さに気付かされました。

そして、それは同時に歯がゆくもありました。

良いケアを行いたいと考えている介護士や、実際に素敵なケアを行っている介護士はたくさんいるのに、それが正当に評価されていないように感じたからです。

介護も、医療のようにエビデンスの蓄積によって、より良いケアの探求や評価ができるようにならないだろうか。

そのうち、そんな風に考えるようになり、データにも興味を持つようになりました。

それから何年も経ち、「科学的介護」という言葉も出てきて介護の効果検証もされ始めてはいますが、それで測ることができているのは介護の中でもほんの一部だと感じています。

私にとって介護は未だに、奥深い・興味深いテーマです。

現場を変えるということ

私はSPH在学中は質的な研究を行い、医療・介護の現場の観察や、多職種へのインタビューをさせていただきました。

その中で、現場で働く方々がどのようなことを考え(そして試行錯誤しながら)医療や介護を実践されているのか、その一端に触れることができました。

しかし同時に、研究で得られた知見を現場へ還元するには、高い壁があるということも知りました。

特に介護や在宅医療の現場は、ステークホルダーが多く、小規模な事業者が多いという構造的な難しさがあります。

例えば医療であれば、治療方針は医師と患者さんの2者の合意で決められ、その医師が治療を行うことが多いです。

一方、介護の場合は、ケアマネジャーが中心となって、利用者さん・ご家族の希望や多職種の意見を踏まえてケアプランを作成します。そしてケアの提供は複数の介護士により行われることが多いです。

ある利用者さんに対して何かのケアのやり方を変えたいと思ったとき、介護士と利用者の間の合意だけでは変えられないことも多くあります。あるいは、ケアマネジャーが、介護士にケアのやり方を変えてほしいと思ったとしても、関わる全ての介護士にそれを徹底してもらうことは難しいということもあります。

また、現場のオペレーションを変える時にも、同様の課題が(より複雑に)起こります。

例えば、ある事業者がデジタル・トランスフォーメーション(DX)を進めたいと思ったとしても、小規模ゆえに採算が取れなかったり、自事業者だけDXを進めても他の事業者とのやりとりがアナログなままではDXの効果を十分に得られなかったり、という課題があります。

そして、仮に何かDXのツールを導入したとしても、それを現場の人が使いこなしてくれるとは限りません。仕事のやり方が変わることに抵抗感がある人もいますし、新しいツールに慣れるまでは作業効率が落ちるため、つい今まで通りのやり方に戻ってしまうこともあります。

つまり、現場でのやり方を変えてもらうためには、多数のステークホルダーを説得し、そして実際にそれを行う人に浸透させる、という二段階の難しさがあるのです。

研究成果として「より質の高いケア」が示せたとしても、それを多くの事業所で実践してもらうには、越えなければいけないハードルがたくさんある。

この現場を変える大変さに気づいたことも、私のキャリアにおいて、とても意義の大きなことだったと思います。

受験生に伝えたいメッセージ

学生さんへ

就職か進学か、迷われている学生さんもいらっしゃると思います。それぞれメリットがあると思いますので、特に私が感じる部分をお伝えします。

■学部卒で就職するメリット
:社会人経験を早く積めること。

インターンなどで社会人風の経験もできますが、社会人としてフルコミットするのとは、役割の大きさも責任も全く異なります。

医療系介護系の職種でも同様に、実習と実務経験では経験できる広さも深さも大きく異なります。

東大SPHでは、医療系職種や社会人としての経験がある学生が多く、彼らの多才さや問題意識の強さには、とても感銘を受けました。

私は看護師の資格はあっても現場経験が乏しかったため、研究計画の立案時にうまくリサーチ・クエスチョンが立てられず、苦労しました。

講義内でディスカッションをする際も、臨床経験のある方々には敵わないと感じることも多々あり、歯がゆい思いもありました。

一度就職してから大学院に進学するという選択肢も、(大変だとは思いますが)素敵だと思います。


■学部からストレートで進学するメリット
:その後のキャリアをじっくり考える期間が得られること。

特に、進路に迷われている方にとっては、東大SPHは入学時にまだ研究室が決まっていないので、このメリットをがっつり享受できます。

私は学部生の時と院生の時と2回の就活を経験して、このメリットをとても感じました。

看護学生のような医療系の学生は、学部/専門学校では資格取得のための勉強や実習に多くの時間を割きます。

必然的に、その医療職として働く以外の選択肢について知ったり検討したりする時間を、学部/専門学校時代にあまり取れません。

私は大学院での講義やインターンを通じて、医療・介護業界を支える多様な役割や視点に出会うことができました。そしてその中で、自分が今後どのようなキャリアを歩んで行きたいか徐々に明確になっていきました。

院生での就活は、自分のありたい姿が具体的になっていた分、学部生の時よりも積極的に取り組め、楽しかったです。

統計学に苦手意識がある方へ

東大SPHの入学試験科目には統計学がありますので、統計学が苦手な方にとって東大SPHはハードルが高く感じられるかもしれません。

私も、もともとは統計や数字に苦手意識がありましたし、試験勉強も手こずりました。

ですが、大学院で学ぶうちにデータに興味を持つようになり、データ分析のインターンシップを経て、SPH卒業後はデータサイエンティストとして就職しました。SPH入学前には想像もしなかった進路です。

統計学に限りませんが、自分の苦手意識や先入観にとらわれず、興味のままに挑戦してみると、思いもよらない景色が見られるかもしれません。

MPH受験生の皆さまへ

それぞれの生活があるなかでの受験対策、本当にお疲れさまです。

私のMPH受験のきっかけは、看護実習中に、現場では解決が難しい課題にモヤモヤしたことでした。

きっとMPH受験を考えられている皆さまにも、何か解決したいこと、モヤモヤしていることがあるのではないかと思います。

東大SPHでの学びや仕事での経験を経て、私のやりたいことは少しずつ変わってきていますが、それでも根本には、看護学生時代に感じたモヤモヤがあります。

そして、今はシンクタンクで、介護現場で高齢者がより安心して過ごせ、職員がより働きやすい環境を作るために、仕事をしています。

受験期は大変かと思いますが、その後の学生生活や修了後のお仕事は、きっと充実して面白いものになります。

東大SPHの受験を考えておられる方に、なにかひとつでも参考になりましたら幸甚です。

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シリーズ一覧

MPHシリーズ

  • vol.5:【東大SPH受験】妻とともに乗り越えた、2度の不合格から合格までの不橈なる軌跡

  • vol.17:【東京大学SPH受験】栄養疫学に魅せられて:管理栄養士が紡ぐ食と公衆衛生の未来

  • vol.18:

    (前編)【東京大学SPH受験】“臨床の限界”が導いた越境:若手理学療法士が目指す“健康が自走する社会”の構築
    (後編)【東京大学SPH受験】“臨床の限界”が導いた越境:若手理学療法士が目指す“健康が自走する社会”の構築

  • vol.19:【東京大学SPH受験】場末の救急医、命と向き合った原点から、社会の健康を見据えて

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