
【医療統計Q&A 教えて新谷先生】Vol.1:P値の解釈に困っています。例えばP=0.06のとき、どうすればよいですか?
2026.03.01
はじめに
「医療統計、これってどうなってるの?」
あなたはそんな疑問に悩まされたことはありませんか?
「医療統計Q&A 教えて新谷先生」では、医療統計の第一人者である新谷先生が、あなたが抱える医療統計の疑問を、驚くほどやさしく解説していきます。
医療統計の「なるほど!」を楽しみ、苦手だった医療統計をあなただけの武器にかえていきましょう。
このシリーズ記事を読み進めていけば、「医療統計、任せてよ!」という自信がムクムクと育っていくはずです。
今回の質問
P値がわずかに有意ではなかった場合(P=0.06など)、論文での記載のポイントがあれば教えてください。
例えば「not significantだけど、傾向はありそうだ」という場合、どのように表現すれば、言い過ぎることなく記述できるでしょうか?新谷先生の回答
「P値で判断できないとなると、ではどう判断すればよいのか?」というご質問は、よくいただきます。
P値がギリギリ有意差に至らなかった場合、例えば「P=0.06」の場合や、「信頼区間にわずかに1が含まれた場合」などに、論文中でどのように記載するべきか、という質問です。
「not significantではあるけれど、傾向はあるように思える」という状況はしばしばあり得ることです。
10〜15年ほど前までは「marginally significant」や「trend toward statistical significance」といった表記が多く使われていました。
しかし、査読者がこれらの表現を嫌がるようになり、「使用を控えるべき」と指摘されるようになりました。
そのため、P値が0.06〜0.1程度のときに、「marginally significant」や「統計的有意差の傾向がある」と表現して、有意差を示唆する書き方をすることは、現在では避けた方がよいと考えています。
このような場合は、P値だけでなく、点推定値や信頼区間をあわせて示すことが重要です。信頼区間の幅はN数の大きさに直接関係するため、「臨床的には意義のある差が観察されたが、N数が十分でなかったため、統計学的有意差には至らなかった」という解釈が可能です。
つまり、中途半端なP値に対して「marginally significant」といった表現で 無理に有意性を印象づけないことが大切だと考えています。
※この記事はウェビナー「新谷先生のゼロから極める医療統計」のQ&Aを基に作成されています。
【数式ほぼゼロ、一生モノの医療統計を!】
新谷先生のゼロから極める医療統計研修2026 基礎編

2025年に開催し、累計受講者数1,760名、平均満足度96.4%と大きな反響をいただいた【新谷先生のゼロから極める医療統計シリーズ】が、超実践型にブラッシュアップされ、2026年も開催いたします。
本研修は「ゼロから医療統計を学び、研究で実践できるようになる」ことを目指して設計されています。
新谷先生が理論だけでなく実践できる力を身につけるために考えた、アクティブラーニングを取り入れており、特に「これまで統計を学んだことがない、学んだけど諦めた人」が、医学研究に必要な統計の基礎を体系的に学べる構成にしました。
12テーマのそれぞれが座学・コーチングの2講義に分かれ、座学では理論やケーススタディ、EZRハンズオンを通して実践的な知識に触れ、コーチングでは講義中の「もっと知りたい」をさらに深掘りすることで、知識の定着を目指します。
全体と通して数式はほぼ使わずに、実例をふんだんに盛り込み、とにかくわかりやすく、感覚的に理解できることを重視しています。
今まで医療統計で挫折をしてきたけど、もう一度医療統計にチャレンジし、今度こそは武器にしたいという方はぜひ詳細をご覧ください。
詳細はこちら
【医療統計研修2026の説明会付き無料講座!】
無料講義|新薬承認のための最新の医療統計学
大規模臨床試験をデザインする

新薬承認を目指す臨床試験を題材に、臨床試験の結果をどのように理解し解釈すればよいのかを、医療統計の視点から最新の知見も交えながら分かりやすく解説する1時間の無料講義です。
【医療統計Q&A】教えて 新谷先生
Vol.1:P値の解釈に困っています。例えばP=0.06のとき、どうすればよいですか?(本記事)
Vol.2:有意差があるので、「この薬は効く」といっていいですか?
Vol.3:P値ではなく95%信頼区間をみるべき?
Vol.4:95%信頼区間ってどう理解すれば?
Vol.5:臨床的に意味のある差はどう判断する?
©mMEDICI Inc. ALL RIGHTS RESERVED.










