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【医療統計Q&A 教えて新谷先生】Vol.3:P値ではなく95%信頼区間をみるべき?

【医療統計Q&A 教えて新谷先生】Vol.3:P値ではなく95%信頼区間をみるべき?

2026.03.10

はじめに

「医療統計、これってどうなってるの?」

あなたはそんな疑問に悩まされたことはありませんか?

「医療統計Q&A 教えて新谷先生」では、医療統計の第一人者である新谷先生が、あなたが抱える医療統計の疑問を、驚くほどやさしく解説していきます。

医療統計の「なるほど!」を楽しみ、苦手だった医療統計をあなただけの武器にかえていきましょう。

このシリーズ記事を読み進めていけば、「医療統計、任せてよ!」という自信がムクムクと育っていくはずです。

今回の質問

「P値ではなく、信頼区間を見れば良い」という意見をよく見かけるのですが、P値も信頼区間も同じくn数に依存すると思うので、なぜP値はダメで、信頼区間は良いとされるのでしょうか。

新谷先生の回答

まず、「P値でやれることは、95%信頼区間でもやれます」ということです。

「P値が5%未満」ということは、「95%信頼区間が帰無仮説の値を含むか含まないか」ということに1対1に関係しています。つまり、95%信頼区間を見れば、「P値が5%未満かどうか」はわざわざP値を見なくても分かりますよ、というわけです。

なので、「P値はダメだ」と言われているわけではなく、最近では「P値と95%信頼区間の両方を載せてください」と言われてます。

一昔前は、疫学系のジャーナルでは「P値ではなく信頼区間だけを載せるように」という時代がありましたが、読み手からするとP値があった方が安心できるということで、「P値と95%信頼区間の両方を載せてください」、少なくとも、「P値だけを記載するいうことは絶対にやめるように」と言われています。


また、P値には群間差と症例数の両方が影響するため、P値が大きい(または小さい)理由が、群間差と症例数のどちらにより依存するかがわかりませんが、95%信頼区間を用いると、群間差と症例数の双方の影響を見ることができます。

P値よりも、95%信頼区間からわかる情報量が多いのです。


例えば、研究例1と研究例2では、P値が全く同じ値でも、95%信頼区間を見ることで、全く意味が異なることがわかります。

95%信頼区間とP値

研究例1を見ていただくと、「群間差がある(-20)けど、やはりn数が少ないから有意差が出ないのだ」ということが一目で分かります。

一方で、研究例2では、「n数は潤沢にあるけど、群間差がない(+2)から、有意差が出ないのだ」と分かると思います。

95%信頼区間を見ると、この点推計値がほぼ“0”のところにあります。このように帰無仮説の値(ここでは0)の近くに点推計値があると、Nをいくら増やしても有意差は出ません。

ただ、研究例1の場合では、「十分に差はある。あともう少し信頼区間が小さくなれば有意差が出るだろう」という具合に、95%信頼区間から読み取れる情報量が圧倒的に多いのです。

以上のような理由から、P値と95%信頼区間の両方を載せるようにしてください。

※この記事はウェビナー「新谷先生のゼロから極める医療統計」のQ&Aを基に作成されています。

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